妄想16話……
愛があった事をお互いに確かめ会った2人。
それからの2人はお互いの傷を愛と言う薬で治すかのように交わった。
長い歳月の中で抜け堕ちた愛と言う名の証を身体に刻むように濃厚に淫らに裸体を絡み合わせる時を延々と過ごす。
絡まり合う雄と雌…
濃厚に髪を掻き上げ接吻を交わし抱き合い乱れ交わす愛あるセックス。
時を忘れ艶淫の世界に身を投じる2人。
愛あるセックスに溺れる至福の時が延々と過ぎて行く。
食する事も眠りに就く事も無く愛を貪るように確かめ合う2人。
そんな中…
男は感じた。
あの悪魔に支配され貪った時の徳子の裸体と今…
今は違う…徳子の裸体…
愛に溢れた徳子の裸体を抱きながら感じた事。
【膣穴】
徳子の膣は愛する男を求め蠢くように愛竿を包み込んでいた。
あの無情に抱かれている時の哀しき穴とはまるで違った。
男を何人も強制に迎えただろう ゆるい膣は 今では程良く締め付けては波打つように軟らかくなり愛竿を満喫しているようであった。
男の竿に感じる徳子の哀しき女としての性が逸しか男を哀しみに包む。
腰を突き上げ膣を締め最高の持て成しを男に尽くす哀れな徳子の姿に男は…
徳子を強く抱き締め言った。
「辛かったんだな…徳ちゃん…」
男は決して心をも投げ捨てず今までの男を迎え入れていたのを感じ徳子に囁いた。
徳子は言葉で返事する事無く男の言葉に膣を全身全霊の魂を込めて絞り挙げ返す。
徳子も男が己を想う愛を肌で感じていた。
あの忌まわしい出来事から愛など忘れ去り愛あるセックスなどは経験する事も無く野獣達の性の捌け口としてしか交わる事をしなかった徳子。
己の本当の姿を魅せる事無く堪え忍んで生きるが為だけの交尾の日々…
しかし今の徳子は違った。
本当の愛ある交尾を感じて居たのであった。
抱かれている男も己を愛し そして 己も幼き頃に愛した男…
初めて知る愛に溢れるセックスに徳子は溺れる。
【あぁ…私を愛してる男が…】
そして…
【私が愛した男が…】
徳子の胸に愛が漲った証でもあった。
その証が誰にも感じさせた事の無かった膣が表していたのである。
哀しき徳子の膣を男は竿に感じ徳子への愛しさが更に男を哀しませ そして…
「もう…徳ちゃん…好きなだけ狂ってもいいんだよ…一緒に…逝こう…」
徳子は愛ある男の言葉に更に膣で返事をし喘ぎを高らかに奏でるのであった。
部屋に響く徳子の喘ぎ声と男の愛叫がこだまする。
「あ…ぁ…あ…ん…はぁぁ…あ…あ…ん…ぁ…」
「徳ちゃん!!!!!!」
そしてギュっと絞まる徳子の愛膣…
「もう!! 離さないで!!**君!!!」
「徳ちゃん!!!!!」
そして男は愛ある子種を何度も何度も徳子の中に果てるのであった。
その夜も永遠と何度も愛を確かめ合うように肌と肌が絡み合う濃厚なセックスが交わされやがて朝を迎える。
そして幾日もの間 昼夜を問わず交わり続ける2人。
そんな頃…
世間では徳子の失踪事件で慌ただしくなる。
帰国するはずの日を何日も過ぎようとも戻らぬ徳子…
警察は徳子の行方を必死に探す。
だが拉致屋の巧みな裏工作で政治家と警察上層部との癒着が事件を闇に葬ろうとしていた。
しかし…
神は そんな冒涜を許さなかった。
世間が許そうとも神は許さない…
ついに神からの天罰が下される時がやって来る。
癒着の政治家のスキャンダルが世に知れ政界の座から引き摺り降ろされる事件が発覚する。
そして それに伴い警察幹部との癒着迄もが明らかになって来る。
そして一気に展開を見せる事件の捜査が拉致屋なる男の存在を突き止めるのであった。
そして逮捕される拉致屋一味…
裏で糸を弾く存在が明らかになり事件を終着に向かわせていた。
そんな世間をも知らない男と徳子…
男に警察が忍び寄っている事すらも…
やっと手にした愛を無残にも引き離されようとしている現状が迫り来る。
その頃…男と徳子は…
愛を確かめながら浴室でお互いの身体を清め合っていた。
泡が絡む裸体を重ね合わせながら互いを清め合う2人…
徳子は優しく泡の手で男の愛竿を握り荒い…
そして男は背後から徳子の乳房を優しく揉み清める。
次第に泡と泡が重なり合う裸体を絡ませ舌を絡ませ接吻をし濃厚な絡み合うセックスをする。
浴室で淫らに そして濃厚に絡み合い悶え喘ぎ交わす愛のセックス…
しかし…
港から一隻の船が男と徳子の愛の島に向け海に出るのであった。
迫り来る別れの時…
何も知らず愛を確かめ合う2人であった。
そして…
浴室を出る男と徳子…
「じゃ…行こうか…徳ちゃん…」
男の問いに頷く徳子。
そして手を繋ぎ産まれたままの姿で部屋に入って行くのであった。
少年少女のような瞳をしシッカリと握られる2人の手…
何故が2人は少年少女に戻ったかのようであった。
やがて…
2人の居る島に警察の船が波止場に停泊し捜査員が下船する。
逃げ場の無い島で男は遂に警察の手に堕ちる時がやって来る。
そして捜査員達は一斉に別荘にと入って行くのであった。
静まり返る玄関から捜査員達は男が潜んでいるだろう部屋に足を向ける。
そして…
男と徳子が手を繋ぎ最後に入っていった部屋の前に陣取る。
「分かってるな…段取り通りに…しろよ…」
捜査員達は最後の検挙法を小声で確認しあう。
そして…
扉を開け一斉に飛び入って行く捜査員。
しかし…
捜査員達が目にした物は…
ベッドで静かに眠る男と徳子の姿。
お互いに手を繋ぎ産まれたままの姿でベッドに沈む男と徳子…
徳子は男の胸の中に寄り添うように眠り…
男は寄り添う徳子を愛しく抱くように眠る…
冷たく眠る男と徳子の姿。
捜査員達は怒濤の結末に驚愕した。
しかし…
愛し合い眠るように旅だった2人の顔は…
少年少女のように爽やかで清らかだった。
必ずや別れが来る事を悟っていた2人のとった結末は…
【愛ある死…】
徳子も男も漸く掴んだ愛を天国で更に育む事を誓い…この世を去ったのである。
哀しくも本物の愛を知った2人の永遠の旅立ちであった。
完。
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