妄想２話……
遂に娘は母の屈辱姿を見届ける決意をした。
その一部始終の映像が冷ややかに そして卑劣に始まった。
モニター画面から最初の映像が現われる。
それは 今から始まるであろう映像確認についての忠告事項であった。
【鑑賞証拠確認映像に至って 顕らかに鑑賞拒否の姿勢が認められた場合 取引は即刻中止とする】
そして…
【鑑賞に至っては 部屋全体を見回せるカメラを設置する事を要求する】
続いて…
【鑑賞証拠映像のサイトへのアップロードの制限時間はＤＶＤ到着後 ６時間以内とする 以上の事が総ての要求事項である】
そうして一方的な事柄を記した映像の後 画面はメニュー画面に移行した。
プレイコマンドだけが配置されたメニュー画面…
捜査員達は 要求された事柄を協議する暇すら与えられず 慌ただしく 要求された通りに再セッティングを行うしか対処法は無かった。
迫り来るアップロードの制限時間…
家族の心情を哀れに想いつつ奥歯を噛み締めながら準備は進む。
そして…
「真由美ちゃん…気をしっかり持って…」
女性捜査官は少女を哀しみの眼差しで見つめ真横に座った。
総てが整った鑑賞部屋…
後は少女自らプレイコマンドを操作するだけであった。
別室で固唾を呑む関係者達…
そして遂に少女の決断が…
メニュー画面から静かに映像は始まった。
薄暗くコンクリート壁に囲まれた地下室的な雰囲気が漂う廃墟部屋が映し出される。
そして誰も居ない廃墟部屋を捕らえた画面はブラックスクリーンにフェードアウトした。
そして…再び映し出された廃墟部屋…
そこには母妻の姿がフェードイン効果の元で浮かび上がった。
その姿に娘も夫も声を詰まらせ、堪え耐えていた哀しき感情が 一気に襲い来る。
口元を覆い 蒸せび泣く娘…
そして夫は愛する妻の哀姿に落胆する。
既に全裸姿の母妻…
両手を後ろ手に縛られ吊り立たされた忌まわしき姿…
正面からの撮影カメラに悩ましき苦渋の表情で顔を背ける美母妻の姿。
その姿を カメラは確実に爪先から徐々に舐めるようにして映す。
唇を噛み締めながら屈辱に耐える顔…
目尻から溢れ流れた涙が頬を伝い濡らしている。
そして屈辱に打ち拉がれた悲苦泣の啜りが鼻筋を朱に染めている。
その姿を真正面から捕らえ カメラの背後から全裸姿の男が手に緊縛和縄を持ち不気味に現われた。
黒のレザー覆面で顔を隠した男…
その初めて見た己達を苦しめ翻弄させた男の卑劣な姿にモニターを見る父娘は怒りを覚えた。
「ほら…カメラに顔を向けなよ…」
男は徳子の背後に周り髪を掴み 顔をカメラに向けさせる。
無理に向かせられた顔…
しかし、その苦顔は 頑なに拒む姿勢が目線に現われていた。
正面に向いた苦顔…
下唇を噛み締めながら目線だけは頑なにカメラから避けている。
「ほら…しっかり撮らせて貰うよ…」
そして…
「真由美に同じような事されたく無いんだろ？ 俺は…あんたで我慢してやるって言っただろ？」
続けて…
「あんたも…それで納得したんだろ…？ だったら母親らしく観念して素直にならないとな？ ほら…カメラにしっかり目を向けな…」
男の言葉が胸に突き刺さる徳子。
そうして１度は観念をし こうして自ら身体を捧げる覚悟をした想いを再び奮い立たせるのであった。
そして再び観念し覚悟を決めた徳子は避けていた目線をカメラに ゆっくりと向ける。
「素直にならなかったら 言った通りに… この映像 家族の元に送り付けてやるからな…勿論…真由美にも見てもらうよ…脅迫してまでもな…」
徳子は落胆の表情でカメラを見据えた。
瞳から更に溢れ流れる涙…
そうして小さく頷く徳子であった。
その言葉を耳にした夫と娘は戸惑った。
今 確かに映像を見さされていると言う事…
それは 後に母親の覚悟が揺らいだ証なのか…
それとも犯人の非道とした母親を騙した下道事なのか…
屈辱的で陰湿な辱めの言葉を吐かれている母妻…
夫の堅く握り締めた怒りと屈辱の震える拳が痛々しかった。
そんな現状を嘲笑うかのように冷淡に映像は進む。
小さく頷いた徳子…
不理屈ながらも身代わりとして身を堕とす事を脅迫されている事は顕らかだった。
そして その仕草を合図とするように白き裸体に縄が仕掛けられる。
緊縛縄を手にした男の腕が背後から忍び来る。
そうして軟らかき形良き乳房の上下に和縄が掛けられ絞り縛られる。
縄の絞縛に圧潰する乳房…
人生の中で初めて体感する緊縛縄の辱感が乳房に伝わる。
覚悟したとは云え 初めて体感する縄の恐怖…
徳子の表情が一変して曇った。
奥歯を噛む絞め唇を噛み 淡々と冷酷に締め付ける和縄の洗礼に耐える徳子。
不安と屈辱が入り交じり嗚咽泣が込み上げて来るのを懸命に抑える哀表情…
そして新たな縄が腰骨を境目にし しなやかに括れた腰のラインに這うよう巻縛される。
そうして その縄は腰の後ろから尻の割れ目に沿うようにして 股間に通される。
手慣れた手つきで縄を掛けて行く男。
股間に通した縄を薄く生えた陰毛に被われたの陰筋に沿わされ ヘソの位置まで引き寄せられる。
その縄は腰に巻縛された縄に掛けられた。
次の瞬間…
「はぐぅ…………っ！！」
徳子の口から漏れる苦叫…
股縄が男の手により強く引かれ股間にめり込んで行く。
恥骨が悲鳴をあげ軋みむ股縄の洗礼が容赦無く徳子を襲う。
唇を震わせながら股縄の異痛に耐える徳子。
「辛抱強いな…普通なら初めてなら…もっと悲鳴あげるけどな…」
背後からの陰湿な言葉を耳にさながら苦痛の表情を晒す徳子。
そして男は徳子の片膝に縄を掛ける。
そうして天井の梁に縄を通し一気に縄を引く。
「い…痛っ…！！！」
片足が宙に浮き 股間を絞め付けた股縄が陰核を圧し潰すように食い込む。
片足吊りで股縄の緊縛姿にされた徳子。
「ほら…お披露目だ…」
男は髪を掴み 苦痛に歪む顔をカメラに向かせる。
股間に食い込む縄痛に歯を食い縛る苦顔…
この苦痛と屈辱を決して我が子には味あわせたくは無い…
噛み締めた口元を震えさせながら胸に誓う徳子であった。
向けられてその姿を モニター越しに獄視させられる夫と娘…
妻の屈辱姿 そして 母の哀れな身代わり姿…
「マ……マ……ママ……」
真由美の口から漏れる悲観の言葉が哀しく響く。
モニターに映る緊縛姿の美母妻…
しかし その姿に強張らせた表情を魅せながらも 疑問視する女性捜査官。
《撮影アングル…犯人は１人じゃ無い…》
最後の緊縛姿を映すアングルが微妙にクローズアップした事を見逃さ無かった女性捜査官。
誰かがカメラを故意に操作をしている動き…
その女性捜査官の判断に間違いは無かった。
単独犯行に見せ掛けた複雑な誘拐拉致脅迫強姦…
ターゲットは娘 真由美のみならず複雑を極めている誘拐である事を誰もが知り得なかった。
複雑に絡む憎悪劇…
徳子を襲った身代わり強姦の真相とは…。
続く。。
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