4 口淫···その後
『やっぱり、めっちゃ怒ってたな...』
久美子が去った部屋でベッドに腰かけ、直樹は色々な思いに包まれていた。
叔母への思いが爆発したとはいえ、子どものころから可愛がってくれた実の叔母を、感情の赴くままに誘い出し、脅しによって口を侵したことへの罪悪感。
すべてが終わった後の、憤怒に満ちた叔母の抗議と悲しげな表情。
様々な感情が直樹を包んでいた。しかし、それと同時に、彼には、生々しく股間に残る久美子の口と指の感触があった。
『それにしても、あんなに興奮したフェラは初めてだ』
しかも、最後に叔母が放ったあの言葉···。
『「約束どおり抜いたんだから、ちゃんと消しといてよ」かぁ...。あのくーちゃんが、「抜く」なんて言葉を使うんだ...』
それを思い出すと、再び股間に力がみなぎってくる。
「やっぱりまだ、動画は消せないな」
直樹は、そう言葉に出していたのだった。
同じ頃、数メートル離れた自分の家に戻った久美子も、また呆然としていた。
和装のプロとして、本能的に着物の乱れを直したことは覚えているものの、直樹の部屋を出てから、どうやって自宅に戻ったのかもわからないほど、久美子は混乱していた。
自分の寝室に戻った彼女の頭の中では、この1時間足らずの間に起こった信じられない出来事の数々が、嵐のように駆け巡っていた。
『なんで···?あの直樹が盗撮なんて......しかも、それだけじゃなく、それをネタに私にあんなことをさせるなんて......どうして?』
『私が取った行動は、あれが本当にベストだったの?』
そんな思いとともに、甥のスマホに現れた自分の裸、姉の顔、自分に要求を突きつけてきたときの直樹の表情や言葉が、次々と頭に浮かんだ。
気がつくと、久美子は昔のアルバムを手に取っていた。
そこには、直樹が生まれて間もなくの頃に、自分が彼を抱いているときの写真に始まり、両家で一緒に旅行したときのスナップ、娘の部活を姉や直樹と一緒に応援に行ったときの笑顔溢れる画像などが、何枚も収められていた。
『この直樹が、なんで私にあんなことを...』
今さら問い質すこともできない疑問が、繰り返し頭に浮かんでは消える。
一瞬、久美子の脳裏に、驚くほど硬直した直樹の逞しい塊の感触が蘇った。
もちろんそれは脳内にだけではない。つい今しがたまで、自分が指や口で直接触れていたその物体は、それまで自分が味わったことのない大きさだった。
「この子が私にあんなことを......いったい、どんな気持ちで...」
思わずそう呟きながら、久美子はアルバムを閉じた。
1週間後の定休日。
自宅にいた久美子は、落ち着かない気持ちで溜まった家事をこなしていた。
というのも、今朝は直樹の出勤を確認できていなかったからだ。
営業職の直樹は、帰宅時刻は多少ずれることはあっても、家を出る時刻は、ほぼ一定だった。そんな彼の出勤を、今朝は確認できていなかったのである。
(自分が気づかなかっただけかもしれない)
そう思いながら、いつも定休日に行っている家事を済ませ、店から持ち帰った事務仕事にとりかかろうとした11時過ぎ、個人用スマホの着信音が鳴った。
画面には『直樹』の文字が浮かんでいる。
その瞬間、久美子の脈拍は一気に上昇し、全身に緊張が走る。
「な··に?」
久美子は動揺を悟られまいと、ぶっきらぼうに第一声を発した。
「くーちゃん...悪いんだけど、もう一回だけ来てくれる?」
「なんでよ......電話じゃダメなの??」
「うん。どうしても電話じゃ無理なんだよ、直接じゃないと...。だからさぁ、ちょっとでいいから来て」
「......わかった...じゃあ、ちょっとだけだからね。今日は家でやらなきゃいけない仕事があるんだから、本当にすぐに帰るからね」
「用って何なのよ」
前回訪ねてきた時とはまったく違う不愛想な雰囲気をまとって、久美子が直樹の部屋に入ってきた。
エアコンが効いた部屋の中、直樹は短パン姿でベッドの端に腰かけながら口を開く。
「ごめんね。俺...この前のことがどうしても忘れられなくて...。くーちゃんもなんで呼ばれたのか、本当は想像がついてるんでしょ!?」
「なに言ってんのよ。この前、一度きりって約束したじゃない」
「うん。俺もマジでそのつもりだったんだよ。でも、あんなにすごいの...俺、初めてだったから...。お願いだから、もう一度だけ。ねぇ、お願いだから...。ねっ!?」
黙ったまま、しばらく直樹の顔と床を交互に見つめていた久美子が、諦めたように口を開いた。
「......わかった...。でも、本当にこれっきりだからね...」
「うん、約束するよ」
嬉しそうに、直樹がベッドから立ち上がる。
「でも私...今日は本当に忙しいんだから、すぐに終わらせてよね」
そう言うと久美子は、直樹の前にひざまずくと、自ら直樹の短パンに手をかけ、トランクスと一緒に一気に引き下げる。
パンツのゴムの部分で一度は下を向いた直樹のソレは、反動をつけて勢いよく跳ね上がり、パチンと大きな音を立てながら下腹部にぶつかった。
それを見た久美子は、一瞬、驚いた表情を見せながらも、完全に勃起した若いものを美しい指で包み込むと、薄くルージュを引いた唇を開き、静かに中に収めてゆく。
1週間前とは違い、この日の久美子の動きは初めから濃厚だった。
前回の行為は、ほぼ正面からの単調なものだったが、この日の久美子は、裏側にある筋に沿って舌を這わせ、側面からも陰茎を攻めた。
出し惜しみしていたかと思えるほどの、淫らで熟練した技巧。
これほどまでに濃密で、頭がくらくらするほどのテクニックを、この凛とした叔母が持っていたのかと、直樹は驚いた。
「んっ……じゅぷ、ジュブッ……」
艶めかしく上目を使いながら、直樹への愛撫を続ける。
とうとう、二つの球が入った袋を手のひらに乗せて優しく転がしながら、自ら喉の奥まで陰茎を受け入れて頭を大きく動かしはじめた。
若い娘たちにはなかった、豊富な性技のバリエーション。
叔母の攻めによって湧きあがる卑猥な音を聴きながら、股間の快感を味わっていると、それだけで直樹は達しそうになる。
「あ...っ、くーちゃん、それ......ヤバい...っ...」
その声にまったく耳を貸すことなく、久美子は激しく卑猥な攻めを続けた。
「ヤバい...マジでヤバイ...このまま出しちゃっていいの?」
「チュパ··· じゅぶ···ジュブッ······ ニチャ···」
直樹の股間を解放することなく、久美子はさらに激しく音を立てながら小さくうなずいた。
我慢の限界を迎えた直樹は、ショートカットの髪に思わず手を置きながら、その卑猥な口の中に熱い白濁液を激しく噴き出した。
「あ、ダメだ...イク......」
「...ずいぶんいっぱい出したわね......」
ティッシュに若い精を吐き出した久美子は、驚いたように呟いた。
「だって...今日のくーちゃん、最初からすごいんだもん」
「それはだって...早く終わらせたかったからよ」
困ったような久美子の表情に、部屋に来てから初めての笑顔が浮かんだ。
「俺、こんなにすごいフェラ、生まれて初めてだよ」
「うふふ...そんなに気持ち良かったの?」
「メッチャすごいよ! こんなにすごいテクニックを味わっちゃったら、また、してほしくなっちゃうかもね」
「なにバカなこと言ってんのよ。こんなことが...誰かにバレたら、あなたいったい、どうするつもりなの?」
たしなめるような口調でそう言いながら、久美子はゆっくりと立ち上がって、部屋を出て行った。
この部屋に来た時よりも口元が緩み、彼女の表情に、わずかながら笑みが浮かんだことを、直樹は見逃さなかった。
部屋を去る時の叔母の様子を目の当たりにした直樹は、ある種の自信めいたものを感じていた。
自宅に戻った久美子は、まっすぐトイレに入った。
便座に腰を下ろし、ペーパーで股間をぬぐうと、湿りはあっけなくペーパーをすり抜け、彼女の指に達した。
これを見ても、久美子は少しも意外だとは思わなかった。
仕事の忙しさや夫との不仲が理由で、ここ数年、男と交わっていなかった久美子にとっては、甥の暴走がきっかけだったとは言え、久しぶりの精を味わったことは、とてつもなく大きな刺激であった。
自宅の仕事部屋に入り、机の上に顧客名簿を開いた久美子だが、仕事にはまったく身が入らなかった。
『もしもまた呼ばれたら、次こそはきっぱり断ろう...』
久美子のこの決意は、自分の中の女が目覚めはじめている危機感の裏返しであり、自分自身への警告だった。
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