高校生の息子と結婚なんてありえないと世間は思うでしょう。
でも、私と涼次の愛は夫婦のそれと変わらないものになっていました。
二人で日々愛を確かめ合いながら過ごしてきたんです。
涼次が私にウェディングドレスを着せたいと思ってくれた事は、素直に嬉しかったのです。
近親愛のカップルが集まるという式場は、高原のリゾート地にありました。
ホテルの結婚式場なのですが、人目を忍んでお式を挙げる人達のためのプランが揃っているところでした。
涼次はSNSを通じて知り合った同じ歳の男子から教えられたそうです。
その子もお母様と愛し合っていて、人に話せない事をいろいろ話し合っているようです。
ネットでウェディングドレスを選び、ホテルには二泊するようにして、一日目は衣装合わせと打合せを行って二日目に挙式のプランを選びました。
涼次のお友達と同じ日にして、お互いに式に参列します。
知らない人に見られるのは少し抵抗がありましたが、その反面誰かに見て欲しい気持ちもありました。
秋の気配が立ち始めた高原の駅に、涼次と私は降り立ちました。
恋人同士のように手をつないで歩くリゾートは幸せに満ちていました。
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