大樹が全ての手配をしてくれていた。加奈子は車の助手席に座っている。
「全部スマホでできるなんて本当に便利になったわ。大樹さんありがとうね。」
映画館の予約から全て大樹がしたのだ。後は専用の駐車場に車を止め、エレベーターに乗り、入口でスマホを見せれば席に案内してくれる。
「ああ、映画館にいくなんて何年ぶりかしら?すごい楽しみ!」
大樹はカップルシートを予約した。実はこの映画館のカップルシートはいわくがある。
マニアの間では知られているが、このシートではアベックの行為がある程度許されているのだ。さすがに過激なことは無理だが、キスやペッティングは平気でおこなわれる。
もちろん義母には内緒だがそんな席を予約してある。
大樹は今日、勝負をかける決心をしていた。
二人は映画館に入った。
男たちが加奈子に視線を送ってくる。その美貌と素晴らしいスタイル、それに自然に醸し出される上品な雰囲気が男の視線を引きつける。
二人は予約したアベックシートに座る。
加奈子は初めて見るシートにビックリしているようだ。
「ふーん、今はこんな席もあるんだ?」
興味津々に聞いてくる。
「加奈子さん、ここは恋人同士が座るシートなんです。」
名前を呼ばれ、恋人同士と聞いて加奈子の顔が赤くなった。
「恋人、、、」
「勝手にすいません。加奈子さんと二人きりの雰囲気で見たかったものですから。いやでしたか?」
大樹は熱い視線で加奈子を見つめながら言った。
「ううん、いいの、こんなのがあるって知らなかったから、ただ二人で並んで見るだけですもの、何の問題も無いわ。」
やはり加奈子は何も気づいていないようだ。
加奈子はトイレにいきたいと席をたち、しばらくして戻ってきた。
大樹は目を見張った。加奈子の胸ボタンが外され、谷間が見える。ブラさえも一部見えている。
キレイな谷間だった。大樹は視線を外すことが出来ない。
加奈子は胸がドキドキしていた。
名前を呼ばれ、恋人同士が座る席を大樹が予約していた。
加奈子はそんな大樹になにかをしてあげたかった。
ボタンを外し、谷間を見せつけた。
突き刺さるような大樹の視線がたまらなく嬉しい。加奈子は大樹の腕をとり自分の腕を絡ませた。
あたりが暗くなり、映画が始まった。
つづく
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