レナは気もそぞろに、いつの間にか村井のマンションの一室に入っていった。
こんなことではいけない、心を引き締め、レナは村井に対する警戒を解かず、距離をとる。
意外にも広めの立派なマンションの部屋に驚きながら、あたりを見渡す。
かなりこぎれいにしているのも意外だった。
リビングに通され、大きなソファーに座るように勧められる。
なにか飲むか?ときかれ、レナはそれを断り、早く証拠を見せてと催促した。
そう急かすなってと言いながら、村井は勝手にレナと自分の飲み物をグラスに注ぎ、目の前に置いた。レナはそれに目もくれない。
早くして下さい、すぐに帰りますから。そう告げる。
そんなに急かすなってと言いながら、村井は手元のタブレットとレナの目の前にある大画面のモニターを接続して、離れた場所に座る。
これは誰にも見せたことがない、見るのはレナが初めてだと告げ、映像を画面に映し出した。
つづく
※元投稿はこちら >>