★ 身体変化とカミングアウト(2)
男物のシャツに不釣り合いな胸の隆起が目でみてとれた。そんなに大きな膨らみではなかったのだが、胸のラインを目で追いながら
自分が女性化したことを改めて実感した瞬間であった。無意識に両手で胸を抑えた。
(いたい。なんでこんなに...)
いきなり、女性化したひかるにとって、そんな感覚は初めてだったし、女性の胸は男性だった時に比べ、胸全体が性感帯になっているという
認識がひかる自身には無く、そんな知識も持ち合わせていなかった。
ひかる:(少し触れただけでも敏感に感じてしまう。オッパイの先もなんだか≪突っ張った感≫があるんだけど...)
すでに女性化しているのを確信しつつ、自らの身体でも≪女子の裸体≫を観たいと思うのは
やっぱり≪元男子の性≫というべきか。
シャツを脱ぐと、ひかるの上半身があらわとなった。
肩幅が小さく、細い線をかたどっている。首筋から肩にかけて華奢な感じが女子を強調してるかのように見えた。
男子だった頃に比べ、乳輪がひとまわり大きさを増し、色もピンクというより、白っぽい感じで両胸に鎮座していた。
思わず息をのむひかる。
(下半身はどうなっているんだろう?)...自分の下半身を確認するだけなのに、ひかるは緊張するのであった。
ひかるはパジャマのズボンとトランクスの裾を両手でつかむと一気に足首まで下げたのだった。
緊張感と興奮のさなかにあって、以前のような勃起感はそれまでも感じられなかった。
鏡に映るひかるの下半身は、同世代の女子中学生のソレと何ら変わりはなかった。
ただ、ひかるにとって、その光景は刺激的なモノに他ならなかった。
男性器の位置に女性器があるものとひかるは思い違いをしていた。男性器は正面に見えやすい位置にあることは周知のことだが
女性器の位置は個人差があり、アナルを中心に前後に位置しているということを、中学男子の性知識では理解できていないのも
当然であった。
ただ感覚的に≪この辺りだろう≫ということは理解できていた。手探りでデリケートゾーンに沿っていく。
すると、電流が走ったような感じのところがあり、それ以上、行為を進めるのが怖い感覚にとらわれた。...そこで一息入れていると
ひかるの母:「ひかる、起きなさい!学校、遅れるよぉ」
母の声をきき、ビックリし戸惑うひかる。しかしこの状態で学校には行けるはずもないと考えた。
ひかる:「どうも、熱っぽいから風邪かも!?今日、休んでいい?」
ひかるの声が変に聞こえた母は、
ひかるの母:「声も変わったように聞こえるよ、今日は休んで、落ち着いたら病院へ行きなさいね」
「学校にはお母さんが連絡しとくから!」...そういってパートへ出かけたのだった。
ひかるの部屋のドアから母が去った後、思わず安堵のため息が漏れるひかる。ひかるのモノからも≪透明な液≫も同時に零れ落ちた。
※元投稿はこちら >>