外は西に傾いた月が青く冴え渡り、冷たい透明なガラスのような空気に満ちていた。
和子は股間に通された荒縄の先を引く息子から、凍てつく田舎道を歩かされた。
こんな深夜だから、歩いている人はいない筈。
車なら、かなり遠くから音もするし、ライトが見える筈だ。
周りは刈り取りの終わった田んぼや畑、雑木林ばかりだから、それから隠れても間に合いそうだ。
和子は住んでいる家の近くで、これまで数回に渡って、佑樹から裸体や下着姿で外を歩かされているが、いつもご近所の人に目撃されはしないか、と言う事の方に気を取られていた。
それが今夜は、人家も無い田舎で、夜間氷点下と言う過酷な中で、弱い女である自分が裸体で責められると言うことは、羞恥心や警戒心よりも、息子の責めそのものに神経を集中させることになる。
家から出てほんの数分で、和子は股間の痛みと身震いする寒さで、体が縮こまり、腰を引くような姿勢で歩くようになった。
「だめだよ、お母さん。
もっとあそこを突き出して歩かなくちゃ。」
佑樹がぐいっと荒縄を引くと、和子は
「ひっ!」
と悲鳴を上げて腰を突き出すことになった。
その息子は、全裸の母親に対して、厚い防寒ズボンに防寒ブーツ、上から厚いダウンと寒さに万全の装備を身につけている。
和子の両方の乳首は、責められる興奮のためか、寒さのためか、硬くしこって尖っていた。
「お母さん、興奮してるの?」
と言って、息子が和子の乳首を指でピンっと弾いた。
頭の先まで突き通るような痛みを感じた。
それにしても、息子は自分を何処に連れて行くつもりだろう?
和子は最初、佑樹は家の周囲を遠回りにぐるっと引き回すくらいかと思っていた。
それが、佑樹は和子の股間に食い込む荒縄の先を引っ張りながら、和子の実家の敷地から村道にで出てしまったのだ。
そして、集落のある方向へと進んでいく。
まさか、集落の中へ入って行くのでは?
深夜と言っても大晦日の夜、いや元旦の夜明け前だ。
深夜テレビを見て起きてる人もいるかもしれない。
佑樹は灯りの消えてる高齢者夫婦が住む一軒家の前を通り、さらに集落の方に和子を引き立てて行く。
まさか?だめよ、もし見られたら、もうお母さんは生まれ育った実家に帰って来なくなる。
心配のあまり、息子にその事を言おうかと思った時、息子は村道から右に外れ、石段を登り始めた。
ここは、鎮守様の神社へ登る石段!
だめ!大晦日よ!
昔は、夜通し多くの集落の人が、お神楽を舞ったりお神酒を飲んだりしてたのよ。
まだ、誰かいるかもしれないわ!
戻った方が良いわ!
和子は、つい息子にその気持ちを言葉で伝えてしまった。
「お母さんは、奴隷なんだから、僕のしたいようにされたら良いんだよ!」
佑樹は荒縄を強く引っ張り、和子に苦痛の呻き声を上げさせるだけでなく、その口に異臭がする布を押し込んだ。
「これ..、私のショーツ..」
それは息子から命じられて、二日間着替えずに穿き続け、さっき家で縛られる前に脱いだばかりの、和子自身のショーツだった。
佑樹は石段を先に上り、荒縄を引いて和子の股間を痛めつけながら、母親に石段を上らせた。
石段の途中に、山の斜面から流れ出る清水を溜石に溜めた御手洗所があった。
そこまで来ると、佑樹はその清水で手を軽く洗い、口を漱いだ。
神社に詣る礼儀なのだが、縛られて口を塞がれている和子には、手洗いも嗽も出来ない。
「お母さん、身を清めなくちゃ。」
息子はそう言うと、そこに備えてあった竹の柄杓で水をすくうと、石畳の上にしゃがんでいる母親に、頭から何杯も浴びせ掛けた。
和子の身体は、ぶるぶると胴震いした。
そこから石段を30段ほど上れば神社の境内だ。
人がいるかいないか、和子はそれも気になった。
すると佑樹が、それまで引っ張っていた和子の股間を責める荒縄を、御手水場の屋根を支える柱の一本に縛り付け、
「誰かいるか、様子を見てくるよ。」
と言うと、和子を残し一人で石段を駆け上がっていった。
和子は氷点下の月明かりの中、全裸で縛られ放置されたのだった。
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