「ミキ〜!昨日どーだったのー?」
先生にゴムを売った次の日の朝、校門を入ったミキに向かって聞いてみた。
『あ、シホおはよ!』
「昨日したんでしょ?どだったの?」
『待て待て!こんなみんないるとこで話せるワケないっしょ?』
「あーそか!」
シホは教室には向かわず、玄関手前のベンチに腰を掛けて私にも隣に座るように促した。
「どしたん?」
『んー…あいつめんどくさいやつだった』
「めんどくさい?」
『うん。』
ミキはめんどくさいとは言いつつ口元に少し笑みを浮かべながら話しを続けた。
金森とは19時すぎに待ち合わせ、車で街外れの公園に向かったらしい。
着いたらすぐに後部座席に移動して服を脱がされ、まだ濡れてもいない割れ目を唾液で湿らされてすぐに入れられた。それでも擦られていれば濡れてはくる。
気持ちよくなってきた頃にいきなり写真を撮られはじめたらしい。
顔が映るのはダメだと言ってもお構い無しに撮りまくり、勝手に腰を振って勝手に果てたと。
まぁそんな人もいるかと割り切ろうとした時に、金森は気持ち悪い笑みを浮かべながら「写真ばら撒かれたくなかったらこれから俺の言うことを聞け」みたいな事を言ってきたらしい。
「うわぁ…」
『マジであいつ何言ってんの?って思わない?』
「うん…んでどしたの?」
『力じゃ敵わないからさ、その場は はい分かりました って感じで言っといたのよ』
「だよね。で、そのまま帰ったの?」
『とりあえず家の近くまでは送ってくれたから良かったけど、そのあとソッコー悪友さん達に連絡したんだ』
「うんうん!それで?」
『で、あいつの事詳しく話して、後は任せろって言ってもらって…んでそのまま。あいつお金さえ払わなかった!いらないけどさ!』
「悪友さん達……どーするって?」
『聞いてないからわかんない。…けど、心配するなって言ってたから全部任せた』
「おぉ…。あの人達私らには優しいけど…怒ったら怖そうだよね。ミキは特に可愛がられてるし」
『うん。電話の声もめっちゃ怖かった。だから全部任せちゃったけどね!』
中学では先生もみんな楽しくセックスしていたからその感覚でいたけれど、やっぱりそんなに甘くはないんだとあらためて思い2人で反省した。
始業のチャイムがなり鳴り慌てて教室へ向かう。
それから事態が動いたのはお昼ご飯を食べている時だった。
『あ、メール来てた。』
ミキがご飯を頬張りながらケータイを読む。
片眉をあげて私に画面を向けて見せた。
そこには金森と思わしき人と悪友さん達が映っていた。
「これ…どゆこと?」
『なんか昨日連絡した後から今日にかけてあいつの事調べて“お話し合い"したんだって』
「うん、で?」
『写真も消したし心配無いからね!ってメール来た』
「ふーん。じゃ特に心配する事ないんだ?」
『うん多分ね』
「悪友さん達に感謝だね!」
『だね!だから今日お礼しに行こうと思うんだけど…』
「ん!ちゃんとお礼してきなね!」
『うん!ありがと!』
私達はあらためて悪友さん達や加藤が実はすごいヤバい人達なんじゃないかと思った。
思ったけれど…私達に向けるあの笑顔は本物だと思うし、本当の顔はどっちなんだ?と疑問しか浮かばなかった。
『もー先生とかはめんどくさいから声かけない。生徒だけにする!』
「だね!今日もゴム販売は私がしとくから楽しんできて!」
『あ!そうじゃん!今日予約入ってるじゃん…』
「大丈夫!私がしとくから悪友さん達にお礼してきて!」
『マジで!?シホ…ホントありがと!感謝しまくりだよ!』
「いいっていいって!」
その日私がゴム販売を引受けたのは、相手がCだったから。
前回からけっこう経っていたけれど、また買ってくれる事になった時からちょっとワクワクしていた。
※元投稿はこちら >>