キラキラ豪華な特上寿司が届く。
待て!もできずにみんなそれぞれ勝手に食べ始め、半分くらい食べてからミキ父が父に問いかけた。
『そういえばお向かいの奥さん?にさっきシホちゃんとしてるのたぶん見られてたんですが、大丈夫ですか?』
『ん?お向かい…小松さんか。大丈夫ですよ!あの人2階の窓からしょっちゅうこちら覗いてますし…ウチがどんな事してる家なのか知ってると思いますよ』
『知ってるんですか?』
『と、思いますよ?窓開けてシホとしてるのも見られてますからね、ハハハ!』
『そぅ…なんですか』
『まぁそれを近所に言いふらしたりしてないみたいだし、こちらも特に気にしてないので』
『60過ぎ…くらいですか?』
『んーたしか還暦の祝いはしたと聞いた事ありますね。』
父とミキ父が話している間にみんなの寿司は空になっていた。
私は父が残しておいたであろうイクラ軍艦を横から盗み食いして、がっかりした顔を見て楽しんでいた。
『それで小松さんがなにか…?』
『あぁ、いやちょっと声かけてみようかなぁなんて思って』
『声かけ…それって…?』
『アハハ、あんな感じの…華奢な人ってけっこう好きなので』
『ほほう。なるほどなるほど?』
『旦那さんいますよね?』
『大人しい感じの旦那さんですよ。』
『子供は?』
『2人いて両方それぞれ結婚して別に住んでますね』
『…了解です』
ミキ父はニヤリと笑みを浮かべて残りの寿司を平らげていた。
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