太陽はとっくに沈んで空には星が出ている。
助手席に座って父にどこに行くのか聞いても目的地は教えてくれず。
30分くらい走って、綺麗な道路だけれど街灯もちらほらしかない工業団地で車は止まった。
「ここ?」
『そうだよ。』
「何もないけど…なにするの?」
私の問いに答えることなく父は車を降り、助手席側にまわってドアを開ける。
訳も分からず私も車を降りると、父は私の服を脱がしはじめた。
「えっ?ちょ…パパ??」
戸惑う私に笑顔を向けたまま手を動かす。Tシャツとショートパンツはすぐに脱がされ、下着も取られて靴以外は裸にされた。
「ちょっ、パパ、恥ずかしんだけど!」
『そうか?綺麗だぞ?』
「いやそーゆー事じゃなくてさ!」
『このまま散歩してみようか!』
「はっ!?」
挙動不審な私の肩を抱いて父は歩き出す。
いくら暗いからと言っても車で横を通ればヘッドライトで丸見え。工業団地は24時間稼働している所もあるのを知っていたし、絶対誰か車で通るでしょ!とビクビクしながら父に無理矢理歩かされた。
50m…100m…。
私の心臓はこれまでないくらいにバクバクしている。
…そこに前方からこちらに向かってくる光。明るい光はすぐに私達を照らし、一瞬にして通りすぎていった。
『な?大丈夫だろ?』
父の声は耳を軽く塞いだ感じの、ぼやっとしたふうにしか聴こえていなかった。
また1台車が近づく。けれど一瞬だけ照らしてすぐに暗い闇に戻る。
5分も経たないうちにそれが何度も繰り返されて、私の心臓は過去最高の鼓動を刻んでいた。
折り返して車に戻る。今度は後ろから光が照らされ父と自分の影が地面に写り、またすぐに消える。
路肩に停めた車まで戻ると、安堵から膝から崩れ落ちた。
そこで気づいた。愛液が膝までベッタリと広がっていることに。
緊張が快感だった。
車の陰に隠れながら通る車の人に「私いま裸だよ!」と頭の中で叫んでいた。
ひとりで車の陰から少し出てドキドキしながら通る車を待つ。胸と股は手で隠しながら、何度も車をやり過ごした。
父はその姿を運転席で見ていて、たまにライトをつけて裸の私を照らしていた。
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