土曜日夕方
私とミキ、ミノリ、良子、マイ達、全部で8人が関根の宿の前にいた。
母は赤ちゃん2人の面倒をみる為に不参加。かなり不服そうだったけれど、父と兄が後ろで親指を立てていたので大丈夫だろう。
夕焼けで街が赤く染まってきた頃、関根を先頭に作業着姿のおじさん達がぞろぞろと歩いて来た。
泥や埃まみれの作業着から伸びる日焼けして真っ黒な腕。黒光りする腕はみんながみんなムキムキで、鍛えた身体ではなく仕事で付いた筋肉。
関根がそんなおじさん達を私達に紹介するとすぐに近くの居酒屋へと移動した。
豪快にビールを飲み干すおじさん達。私も他のみんなも居酒屋なんて初めてだったのでなんとなく萎縮していると、おじさんのひとりが話し掛けてきた。
『おっさんすぎてびっくりだよなぁ?ごめんなぁ!ガハハハ』
「あ、いえ、とんでもない…」
『俺達みたいなおっさんとご飯食べたいって、お嬢ちゃん達も変わってるなぁ?』
あれ?ご飯?と思って関根を見るとわざとらしく目を逸らした。
あ、これは…と思ってすぐに関根を店の外へ呼んで話をすると、セックスのセの字も出さずにご飯だけと言って連れて来たらしい。
『いきなり言っても来てくれないって!だからここで少し酒入ればさ、なんとかなるかと…』
「あー…なるほどね…」
確かに中高生とセックスできるって誘ってもホイホイついてくる人なんかはいないだろう。
おじさん達がいい感じに酔っ払うのを見計らって計画実行を関根に委ねた。
ガヤガヤとうるさい居酒屋でいちばん喧しい集団。私たち。
男の汗の臭いが充満していて噎せ返るほどのその一角は、傍から見たら異様だった。
下品…と言ったらそれまでだけど、今までまわりにいなかったタイプのおじさん達は女子達にとっては新鮮。ボディタッチこそなかったけれど、言葉だけでも充分セクハラのレベルを大きく越えた卑猥な内容があちこちから聞こえて来ていた。
飲み物を運んでくる店員さんも眉を顰めるほどだったけれど、私達が嫌がっている感じでもなかった為か「もう少しお静かに…」と言うくらいで済んでいた。
ゲラゲラと笑うおじさん達を見つめるミキと良子。2人はテーブルの下で自分の股間をまさぐっている。
眉尻は下がり幾分か呼吸が浅く早い。
私は関根にそろそろ実行しようと耳打ちした。
関根もお酒が入ったからか普段の気弱な態度は消え、そのままおじさん達のまとめ役らしき人の隣に行って耳打ちをしている。
私も女子達みんなに目配せして支度するように促す。
まとめ役らしき人は関根の話をすぐに信じたのか、テーブル脇の伝票と財布を関根に渡して会計を頼み、他のおじさん達に順番に耳打ちして回った。
居酒屋を出てすぐ、まとめ役の人が私の横に来て真意を聞く。
私はこの集まりの本当の目的を隠す事無く話した。
『…ホントかよ……』
一言呟いてからおじさん達は円になって話をしている。女子達はみんなもううずうずして自分の身体のあちこちを触っていた。
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