母の子の親はユウイチ。
これはまだユウイチに言っていなかった。
受験勉強で忙しい時期だしまだ伝えなくていい…父や母はそう言ってユウイチには秘密にしておくように言われた。
もちろん私もそれに賛成。子供がもう少し大きくなってから…私とホントにくっつくのが決まってからで良いと思った。
そして思った。生まれた2人、将来セックスするのかな?と…。
ここまで狂った家族なら誰も反対しなさそう。
そんなことを考えながら、私は初めて知らない人に声をかけた。
誰とも連絡を取らずに駅前をフラフラしていた時にコンビニから出てきたスーツ姿の男の人。大きなスーツケースを引きずって小さなメモを片手にキョロキョロしている。
「お困りですか?」
何の気なしに声をかけていた。その人は少し戸惑いながらも私に実は困ってますと応え、メモを見せながらここに行きたいと頼んできた。
そこはビジネスホテルというには小さい、民宿みたいな宿。裏通りの更に枝道を入らないと行けないような宿だった。
その宿はマンションの廊下から看板が微かに見える所にあって、行った事はないけど場所は知っていた。
なので私から案内をかって出てその人をその宿まで連れていった。
一緒に歩いている間少しだけ話をしてみると、他県から2週間の出張で来たらしい。タオルで汗を拭いながら重そうなスーツケースをガラガラと引きずっている。
よく見ると腕や上半身は服を着ていても分かるくらいに筋肉質で、フワッと匂う雄の汗の臭い…。
ヤバい…
本能で子宮が欲していた。
歩いていても股の付け根から愛液が溢れて来るのがはっきりわかる。
ムラムラしながら宿の前に着くと、その人はお礼だと言って宿の玄関横にある自販機にお金を入れ、好きな物をどうぞ~と言ってきた。
けれど私はそれを拒否し、耳元で囁く。
「お礼は身体でお願いします」
はぁ?とホントに意味がわからないという顔で私を見る。欲求がリミット限界になっていた私は道の真ん中でスカートを少し捲ってその人に割れ目を晒す。
慌ててスカートを押さえて辺りをキョロキョロと伺うその人に向かってもう一度言う。
「身体でお願いします」
わかったから少し待って!と慌てながら私に落ち着くように言うが、落ち着いていないのはその人。
急いで宿にチェックインすると荷物を置いてすぐに通りに出てきた。
『いや、あのさ、何かのイタズラ?こんな事して…』
話を遮ってその人の手を引いて歩き出す。マンションでも良かったけどそこまで待てない。
裏通りの枝道、建物と建物の間は人1人がやっと通れるくらいの隙間がある。
なるべく狭くて薄暗い場所を探して、見つけた隙間にその人を引きずり込んだ。
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