私が布団から身を起こしたのを息子も気がついたようでした。
「お母さん?起きてるの?」
と慌てたような声が聞こえました。
私は、これはもうはっきり聞いた方が良い、と思いました。
私は「起きてたわ」
「このまま襖越しの方が良いならこのままで良いから、今日何があったのかお母さんに教えてくれない?」
とお隣に聞こえないように小さな声で囁きました。
しばらくの沈黙の後に息子は話し始めました。
「今日、見ちゃったんだ」
「今日の山仕事は山芋掘りだったの。家から見えるあの住宅が上まである山」
ああ!ご主人様の別荘のある山!
「裏から登ったの。そうしたら一番上の白い家の上に出た。庭が全部芝生だった」
ああ!やっぱりご主人様の別荘だわ!
今日私が裸で繋がれてた芝生!
「そこで見たんだ。首を銀色の鎖みたいになので繋がれてる女の人」
「エッチなことしてるんだ、って思ったんだ。大人の人でそんなことする人がいるって仲間から聞いたことあるし、立ち読みした本にもそんな写真みたことあるし」
やはり息子は、一番肝心なことをなかなか言えないんです。
私だって本当は聞きたくないけど、もう聞かないで済ませるわけにもいかない状態でした。
「繋がれてる女の人、きれいだったんだ。」
「そのうち、家の中からもう一人、ちょっと歳が上だけど髪の毛を上に結わえた女の人が出てきた」
「その女の人、芝生に寝転んだの」
「そしたら先にいた女の人、後の人の下の毛を生えてるところに、顔を着けた。」
ああ!やはりクンニを見られてたんだわ。
「しばらくその格好でいたけど、それが終わって二人が立ち上がる時に..」
「二人とも顔が見えた」
「前からいた女の人、お母さんそっくりだった」
分かってるのね。それがお母さんだってことを。
でも優しいから、そっくりの人って言ってくれるのね。
しばらく沈黙した後、息子はまた言ってくれました。
「前からいた女の人、とてもきれいだった..」
しばらく二人とも黙ってましたが、息子がトイレに行ったのを機会に私は「わかったわ、ゆーくん。エッチなのを見てしまったのね。」
「さあ、寒いからもうお布団に入ってお休みなさい」
息子は襖を開けて部屋に入ってきましたが、そのまま自分の布団に入りました。
そのあと私は朝まで一睡も出来ませんでした。
「もうあのお仕事は出来ない。継ぎに連絡があった時に辞めるお願いをしましょう」
そう思っていました。
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