息子と二人で、ご主人様奥様をお送りしました。
見送ると直ぐ、息子は「貰った本のお返しに、山から庭に張り出してる木の枝を落としてくる」と言って、学生服の上着を脱ぎ倉庫から鉈や鎌を持ち出しました。
夕方になって汗をかいて戻って来て、台所でお昼の残りと私が作った味噌汁を、「美味しい美味しい」と食べてくれました。
二人で片付けをしたら、ああ、この後どうすれば良いのでしょうか...。
「お母さん、庭で裸になるって嫌じゃなかったの?」
いきなり息子から聞かれました。
それは恥ずかしいわ。寒さも確かに感じたけど...。
「おじさんはお母さんのこと、真面目で清楚で、とても好きだって言ってた。おばさんもそうだって」
「お母さんも二人のこと好きだって言ったよね。それなのに何故おばさんは、お母さんに酷いことさせるの?」
あのね、お母さん上手く説明出来ないけど...。
そうだわ!お母さんを、お二人に可愛がってもらってる牝犬だと思うと良いかもしれない。
「確かに犬は裸だけど..」
難しいことは、まだゆーちゃんには分からないと思うわ。
でも、世の中には普通の恋以外にも変態って言われてる愛の形もあるの。
「おじさんは、他の人に迷惑を掛けないで、社会でちゃんと自分のやる務めを果たすのならそんなことも許されるって言ってたけど..」
そうよ、おじさんはお母さんを裸にして恥ずかしいことをするけど、ちゃんとお金もくれるし、他にも今日みたいにこんなきれいな家に泊めてくれたり、良くしてくれるでしょ。
お母さんは、ご主人様のこと好きだわ。迷惑を掛けられてるんじやなくて、感謝してるのよ。
「うん、おじさんもおばさんも良い人だよね」
そこまでで、会話が切れました。
息子はいつもと同じ可愛い顔なのに、心の奥に熱い炎が燃えているのが分かりました。
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