次の滞在の連絡は思ったより早く来ました。
電話先の奥様に、いらっしゃった時に大切なお話をしたいからとお願いしました。
週末にお二人がいらっしゃった時に、正直に言いました。
「息子からここで私が何をしているのか見られてしまいました」
「ご主人様、奥様から、本当に良くして頂いきましたが、もう辞めざるを得ません。お許しください」
奥様は息を飲み、呆然となっておいででしたが、ご主人様はしばらく何かをお考えのようで、その後で「君の息子に会えないか?」と言いました。
「君がここを辞めて、息子ときれいに前のとおりの生活に戻れるかな?」
言われてみれば、もう息子の心にはいやらしく変態行為をした私が刻み込まれている筈です。
しかし、それを求めたご主人様と息子を会わせたら、どんなことになるのか...。
息子が激昂して、最悪ご主人様に飛び掛かるかもしれません。
「息子にとって母親は神聖で大切な存在だ。それを今さら許してくれ、で済むとは思ってない。そんなことで話したいんじゃないんだ」
「あったことを無かったことにしてくれとか、思ってないよ。只、息子さんに本当のことを話して知ってもらうった方が誤解の無くなるんじゃないかな」
言われてみればもっともです。
確かに私がご主人様からされたことは、変態行為ではありますが、例えば私はご主人様に犯されてはいませんし、息子から見たら酷いことでも、それに見合う報酬も頂いてますし、優しいお言葉も掛けてくださいました。
完全に金で買われてやらされた訳ではないんです。
経済的にも大変助かっていますし、もしこの収入が無くなったら、息子の勉学にも差し障りが出てきそうなのです。
感情と狭い視野で辞めたいと言ったのに、ご主人様のお話を聞いて、少しだけ落ち着いてきました。
「はい、息子の意思を聞きますので、会いたいと言いましたら、どうかお話してください」
そうご主人様に話すと「出来たら直ぐにでも」と言われました。
その日の夕方、アルバイトの山仕事から帰った息子を急き立てて、ご主人様の別荘に連れて行きました。
堂々としたご主人様の前で、丈が短くなった古い貰い物の学生服を着た息子です。
ああ、可哀想だわ。やはり連れて来なければ良かった。
そう思いました。
ところが息子はご主人様の目を真っ直ぐ見てはっきりと
「裕一です。母がお世話になりました」
と挨拶をしたんです。
ご主人様はしばらく息子をじっと見ていましたが、「二人で話せるかな?」と言い、息子が頷くと「大丈夫、しばらく二人で話をするから」と言って息子と奥の書斎に入って行きました。
応接間では、私と奥様が手を繋いで、どうなる事かと固唾を飲んでいました。
一時間も経ったでしょうか。
書斎のドアが開き、ご主人様が「よし、話は大体終わった。皆で夕食にしよう。」と明るく言いました。
後から出てきた息子も、納得して落ち着いたような表情でした。
食事中の話題は、ご夫婦からの息子に対する質問ばかりで、息子も臆することなく食事をしながら、良いことも悪いことも隠さず答えていました。
片付けが終わるとご主人様から「話すべきことは話した。今日は帰って二人で話をしなさい」と言われて息子と家に帰りました。
帰りついてから、何をどう聞けば良いのか迷ってると息子から「あのおじさん、すごかった!」と言い出しました。
ご主人様は「自分は性の面ではごく少数派の変態だ」とはっきり打ち明け、私に求めた変態行為を全部具体的に話したそうです。
その上で
「清楚で真面目な君のお母さんを惨めにすることで、夫婦で性的な興奮を得ていた。」
「妻を愛してるから、君のお母さんとのセックスはしていない。」
「思春期の息子にとって神聖で大切な母親が裸にされてるのを見たら、悔しくて悲しくて、母親から裏切られたと思うのが当たり前だ」
「でも、君が悲しんだりお母さんのことを嫌いになったら、お母さんが一番悲しがる。君はお母さんのことが好きなんだろう?」
と息子の胸の中を見通したように次々と言われたそうです。
最後に「私も妻も君のお母さんのことが好きだ。」と言ってくれたそうです。
「それとね、おじさんたちは明日昼頃帰るけど、夜はお母さんと僕と二人であの家に泊まりなさいって。きっと夜景がきれいだろうな」
そう言って息子は安らかな寝息をたてて眠ってしまいました。
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