「ノン、ママちょっと外に出てくるね」
「うん、いいけど気を付けてね」可愛い笑顔で息子が送り出してくれた。車にのるとすでにトランクに荷物が積んであった。ノートパソコンと着替え、そして通販で購入したサバイバルナイフ…
島田莉穂のマンションの近くい着いた。
「夜分遅くすいません。中野貴教の母です。貴教のことでどうしても相談したいことがあって」
「ええ、かまいませんよ、差し支えなければどういったことでしょうか」
「はい、わたしは貴教を女性として愛しています。だれにも相談できなくて、先生にと」
「わかりました、お話だけでもおうかがいします」
「もう近くまできているのですぐに伺います」
「わかりました」美佐子はマンションのエントランスに入った。貴教に連絡を取られては元も子もない。息子を洗脳した悪魔のような女教師はこの手で葬り去るしかない。
「はい、いま開けますね」女教師は若々しい声でインターフォン越しに応えた。ドアが開いた。
「すいませんこんな遅くに」
「いえ、平気ですよ、それよりお入りください」マイクロボディで童顔の女教師、愛する息子に「りほたん」の相性で呼ばれているその女は、憎悪の塊となった美佐子をいとも簡単に中に招き入れた。ドアを閉めると背中を向けて歩き出すその華奢な背中に美佐子はナイフを突き立てた。叫び声も上げられずに倒れ込む女教師
「あんたなんかにノンは渡さない」美佐子は背中から心臓を突き抜けたナイフを引き抜くと女教師の喉元をかき切った。おびただしい量の血が噴き出した。
大量の返り血をシャワーで洗い流した。女教師を覗く、動いた形跡は無い。美佐子はSDカードを探した。昨日愛する息子はこの部屋を訪れている。金曜の夕方、学校の帰りにこの部屋に立ち寄った息子は通学時に使うバッグを持っていた。その中に仕込まれていたボイスレコーダーにこの部屋での会話が録音されていた。それを聞いた美佐子は悪魔のような女教師を殺害することを決意したのだ。
「ノンたん、赤ちゃんできてたよ~」はじめはその声の主が誰か美佐子にはわからなかった
「ほんと、りほたんやった~、これで僕たち結婚できるね」息子の声だ、母は衝撃を受けた。息子は結婚を考え子作りをしていた相手がいた…
「でも~、ノンたんにはママがいるでしょ~」
「ママはママだよ、結婚は出来ないし、それにいつもべたべたしてちょっとうざいし、それに僕、巨乳は飽きたし、叔母さんも美咲のママもみんな巨乳だから、りほたんみたいな可愛いおっぱいの方が好き。それにつるつるでオマンコも可愛いし」息子が、可愛くて天使のような笑顔の息子が、こんなことを言うなんて…、美佐子は身体の震えが止まらなかった
「ノンたん可愛い、さすがりほたんの可愛い生徒だけあるね、よしよし」すべてがはっきりした。口調が違ってなかなかわからなかったが、声の主は息子を「絶世のイケメン少年」と表現したあの女教師だった…
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