「う、うん」貴教は母に背中を向けた
「ノン、ママ怒らないから、本当のこと話して」母は息子の髪に口付けた
「でも、お姉ちゃんと約束したから、誰にも言わないって」
「そっか、ノンは優しいからね。そんなとこもママ好きよ、でもねとっても大事なことだから、まずはママが知ってることだけ話すね」背中に母の鼓動を感じながら貴教はコクリと頷いた。
「今年に入って美智子とは会えないでいるの。会社が忙しいみたいなんだけど、ママが時間を合わせるって言っても土壇場でキャンセルになったりね。それでこの間、会社の近くまで行ってみたの。偶然近くを通りかかったからって挨拶だけでもしようって。でもね、偶然外に出てきたとき、美智子のお腹に赤ちゃんがいるってわかったの。だいぶ目立つようになってたから、6か月くらいかなって思ってるの」背中を通して息子の動揺を母は悟った。
「赤ちゃんがどうやってできるって知ってるわよね」
「うん」
「今日のノンとママがしたことでも赤ちゃんはできるけど、今日はママは大丈夫な日だったから、ノンの精子いっぱい出してもらっちゃったけど、ねえ、ママが初めてじゃないんでしょ、ノンとっても上手だったもん。ママをとっても気持ちよくしてくれたから」
「うん」小さな声で答える息子。母は頭を撫でた
「本当のこと話して、それがあなたの大好きなお姉ちゃんのためにもなるの」
「本当?」貴教は母の方向に向き直った。不安そうな頬に母は手を当てた
「本当よ、初めての出産は大変なの。だからママがいろいろ手伝ってあげたいの」
「エッチしたよ。僕、お姉ちゃんのこと大好きだったし」
「ええ、あなたはお姉ちゃんになついてたもんね」母の優しい表情に息子はほっとして、すべてを語った
「話してくれてありがとう」母は息子の口唇にそっと口付けた
「ねえ、ノン、ママと先にこういうことしてたらお姉ちゃんともエッチしてた?」
「多分してないと思う。だって僕、ママが大好きだけど、ママとはエッチしちゃいけないってずっと思ってたもん」
「ありがとうノン、ママその言葉が聞けてとっても嬉しいわ」母は息子を抱きしめた
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