第2話
翌朝、兄はバツが悪そうな表情でボソッと「ゴメン」と呟いた。
しかし恵子がレイプされたことには変わりない。
恵子はそれ以来兄と口を聞くことは無くなった。
恵子は自分に言い聞かせ忘れようと努力しさほど気にしなくなってきた。
しかし恵子が高校3年の春、同級生の貴史から告白を受けたのであった。
恵子のよく知る人物で恵子も好感をもっていたから告白を受け入れた。
素直に嬉しかった。
それから二人の交際は順調に続きクリスマスを迎えた。
貴史「恵子、プレゼント何がほしい?」
恵子「そうねえ、時計かな」
貴史「えー、そんな高いものあげられないぜ」
恵子「何でもいいのよ」
貴史「わかった」
恵子「貴史は何がほしい?」
貴史はしばらく考えて言った。
貴史「俺は恵子がほしい」
恵子「え?」
貴史「俺たち付き合って半年だろ、ぼちかなぁって」
恵子「そうか、そうだよね。わかった」
貴史「マジで、やったぁ」
クリスマス当日を迎えた。
二人は貴史が予約した町の小さなレストランに向かった。
貴史「ホテルでディナーという訳にはいかなくてゴメンな」
恵子「充分よ、貴史ありがとう」
二人「乾杯」
貴史「恵子、これプレゼント」
恵子「貴史ありがとう」
貴史「開けてみて」
恵子「うん」
嬉しそうに開けた恵子はビックリした。
それは恵子が欲しがっていたディズニーの時計だったからだ。
恵子「貴史うれしい、ありがとうね」
貴史「気に入ってくれてうれしいよ」
恵子「当たり前じゃない」
貴史「さ、食べよう」
恵子「うん」
二人は食事を楽しんだ。
恵子「おいしかったぁ、ごちそうさま」
貴史「じゃあ行こうか」
恵子「うん」
二人はあらかじめ決めていたラブホテルに向かった。
ちょうど一部屋だけ空いていたので迷わず入った。
貴史「へえ、ラブホってこんなんなんだ」
恵子「ひろいねー」
貴史は恵子にキスをした。
恵子「シャワーしてくる」
貴史「うん」
恵子はシャワーしながら大丈夫大丈夫と自分に暗示をかけていた。
そう、あのときのことが脳裏をよぎったのだった。
恵子と入れ替わりに貴史がシャワーをし、いよいよその時を迎えた。
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