晃は中学を卒業後直ぐ住み込みで鉄工所に勤め9年目になる。
無口だが仕事は真面目で、手先が器用なため年のわりに間手な仕事をする。
晴美の父親もその仕事振りは認めていた。
晃は小学2年の時に事故で両親を亡くした為、孤児院で育ったので本当の家族はこの世に居ない。
晴美は憲司とその家族の忌まわしい生活は、晃と話をしている時だけは記憶から消えていた。
晃は晴美のお腹にもう一人の命が宿ってる事は知らない。
そんなある日、晃は夕食後晴美にそっと手紙を渡した。
その内容は「自分も家族を作りたい」との内容で、孤児院に入院してからの事が切々と記されていた。
環境は違えど境遇が似てる事に晴美は晃が身近に思えた。
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