その日は久しぶりに家族4人での食事でした。
とは言うものの、ご飯は無く唐揚げ・餃子・春巻き等々酒の肴ばかりで、4人の飲み会です。
この家で煙草を吸うのは私だけなので、吸うときは必ず庭で吸うのです。
ビール片手に庭で煙草を楽しんでいると、妻の深雪が来て一緒に飲み始めました。
「この前のお母さんの事覚えてる?ほら、あなたが学生時代のバスケット仲間と飲んだ日」
「あの日、お母さん若い方とデートだったらしく、それであんなに若い格好で出掛けたんだって」
「多分その相手とは一年半、いや二年位前からのお付き合いだと思うの」
「どうしてだい?」と私が聞くと、「だいたいそれくらいからお母さんのお化粧が変わったのよ。少し濃くなったと云うか・・・」
「それから下着、黒は以前から有ったけど赤やブルーなんかも有って、全部刺繍が施して有るの。私よりセクシーだよ。」
「そういえば涼香も同じ感じの下着、結構持ってるのよ。涼香、彼氏出来たのかなぁ?」
普段は深雪とこんな話しはしないが、ビールが深雪をこんなに話させているのかも知れない。
深雪の下着は晴美や涼香と違い、白や黄色といった淡色系が多い。
濃色は黒・赤・グリーンの3セットで全て単色に同色でレースの刺繍が施されたものだ。
これはこれでセクシーだが、淡色系にはやはり薔薇の刺繍が施してある。
下着のデザインを見ると、やはり親子だなぁと感じる。
何だかリビングが賑やかなので、深雪と戻ると涼香が「何話してたの?」と聞いてきたので、深雪は「下着のハ・ナ・シ」と言うと「え~!私もおばあちゃんと下着の話してたんだよ!」と涼香。
「おばあちゃんが私の下着と自分の下着、似てるデザインが多いよねって」
「前におばあちゃんの下着、間違って涼香のチェストに入ってた事あって、それからは自分の下着のタグにカタカナで「ス」って書いたんだ。その事おばあちゃんに言うと、小学生みたいと言われ、二人で大笑いしてたの」
「お母さん見る?」と言うなりTシャツを廻りブラジャーのホックを裏返すと、確かにカタカナで「ス」と書いてある。
「おいおい、男の前だぞ」と涼香に言うと、「親子でしょ」とその一言で片付けられた。
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