「ちょっと、やめてよ」俺たちが近道をしようと公園を横切ると声がした
「いいじゃん、真面目ちゃん、俺と付き合ってくれるだけでいいんだよ」女子を3人の男たちが囲んでいた
「あなたたち、よその中学でしょ、先生に言いつけるから」
「どうぞ、そのかわりお前の恥ずかしい写真がバラまれることになるからな」後ろの男が女子のスカートをめくった
「いや~」うずくまる女子
「ちょっと、あんたらなにやってんの」ななせが声を張り上げた
「おっ、お仲間の登場か」男たちは俺たちに向かってきた。
「ねえ、やめて」女子は生徒会長の中山しおりだった。メガネで三つ編みの優等生で通っている
「なんならお前も俺たちに付き合ってくれるか」見るからに不良といった感じの三人が距離を縮めてきた。
「ごめんね、こいつらあたしの幼馴染なの、あんたたちやめて」三人を制するしおり
「いやがってんじゃないか」ななせはさらに声を張り上げた
「しおりはな子供のころ一緒に風呂に入ったなかなんだ、それをいまさら会いたくないなって言いやがって」
「それって、幼稚園のころじゃん」しおりは小さく言った
「おい、もうよそうぜ」俺が割って入った
「ほう、彼氏か、どうだお前がかわりに勝負するか、俺にかてたらもうしおりには近づかん。お前が負けたらその生意気な女差し出せ」
「そんな賭けはしない」
「ほう、ビビってんじゃねえよ」
「俺はこの子が大切なんだ、賭けの対象になんかしない」
「ほう、おもしれえ、万が一俺が負けたら二度としおりに近づかねえ、だが勝ったらそのトイレでやっちまうぜ」
「勝手にしろ、警察呼ぶから」
「いくぜ~」男が俺に走り寄った。俺はまずは攻撃かわした
「まだまだ~」パンチを数回繰り返す
「たかし、やめなよ、付き合うから、あんたと付き合うから」
「うるせえ、どうせお前は俺と付き合う運命なんだよ」たかしと呼ばれた男はさらにパンチを繰り出す
「てめえ、やる気あんのか」叫ぶたかし
「息あがってんぞ、もうお前の負けだ」
「てめえ、北斗の拳か~」駆け寄るたかし、俺は間合いを見切ってジャンプした。一瞬ひるんだたかしの側頭部めがけて後ろ回し蹴りを繰り出した。かろうじて腕で顔面へのヒットをかわしたたかしだが思い切り吹っ飛んだ
「まだやるか、たかしだったな」
「てめえ、空手やってたんか」
「ちょっと、師匠に教わっただけだ」俺はななせを見た
「わかったよ、しおりはあきらめる」男たちはさっていった
「ありがとう、尊徳君」しおりは頭を下げた。
「いいよ、俺たちこれからお茶しに行くから、おまえも気をつけて帰って」
「うん、それじゃ」俺たちは人通りの多い道でわかれた
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