深夜、俺は眠れず、ベッドに入り、スマホに残った白鳥先生とのメッセージのやり取りを見ていた。すると静かに部屋のドアが開いた
「お兄ちゃん、起きてるの」遥が囁いた
「ああ」
「パパとママ寝たみたい」時計は2時を指していた
「そうか、おいで」俺は妹をベッドに迎え入れた
「お兄ちゃん、たまには遥に甘えていいんだよ」妹は俺の頭を撫でた
「遥」俺は妹の胸に顔をうずめた
「よしよし、遥はいつもお兄ちゃんのそばにいるよ」妹が妙に愛しくて、パジャマの胸のボタンを外した
「優しくして、声我慢できなくなっちゃうから」
「遥」俺は妹の豊かな乳房に舌を這わせた
「お兄ちゃん、大好き」俺たちは全裸になりお互いの裸身を愛撫し合った
月曜の放課後、俺はグランドを走っていた。顧問の先生にランニングがしたいと願い出たのだ。1週500メートルのグランドを10周した。ただただ自分を痛めつけたい、そう思ってひたすら走っていた。先生を忘れるために。15週目ですぐ後ろを誰かが追走している気配を感じた。さらに2週したとき、追走者が声を上げた
「いったいいつまで走る気、失恋男子~」振り返ると空手着に身を包んだ結城ななせの姿があった
「このあいだはありがとう」
「もう、さすがスーパースターは体力もすごいのね」肩で大きく息をしてななせが言った
「結城さんこそ、あっ、ごめん、空手部に行くの忘れてた」
「やっと思い出したの~」
空手部の練習場にはもう誰もいなかった
「うちはだいたい1時間でみんないなくなっちゃうから」
「ねえ、防具つけてあたしと勝負しない?」
「いいよ」
「3分耐えられたら尊徳君の勝ち、耐えられなかったあたしの勝ち」
「わかった、買ったら何かしてくれるの」
「もちろん、あなたが勝ったら何でも言うことを聞いてあげる。あたしが勝ったら、付き合って」
「付き合うって?」
「さあ、始めるわよ」ななせがタイマーを作動させた。次の瞬間蹴りが飛んできた。俺はすんでのところで蹴りを交わした。空振りした反動を利用して、ななせは後ろ回し蹴りを繰り出した。それもなんとかかわした
「さすが、バスケ部のスーパースター、動きが早いわね」
「でも、どうやって攻撃すればいいの」
「あたしの真似をすればいいのよ、シャー」気合を入れてされに蹴りが飛んできた。俺はななせの攻撃をかわすのが精いっぱいだった。
「さあ、思い切り戦って、忘れちゃいなよ」
「結城さん」
「油断大敵!」ななせの正拳突きをすんでのところでかわした
「さあ、さっさと負けてあたしの彼氏になりなさいよ~、やあ~」ななせは左右の連続蹴りを繰り出す。肩で大きく息をしているのがわかった。アクションが大きいだけに体力を消耗していいるのだ。俺は最後のカウンターにすべてをかけることにした。
「ずっと、あなたを見てたわ、あなたが小学校の時、サッカーで懸命にボールを相手から取り返し、エンドゾーンから最前線まで懸命にドリブル姿、とってカッコよかった。もう少しのところで敵に囲まれ、フォワードにパスし、そのボールがゴールに突き刺さった時、観衆はフォワードを賞賛していた。でもあたしはあなたしか見ていなかった」さらに蹴りを繰り出す。俺は情けない格好で蹴りを交わす
「小学校は別だったけど、中学では一緒になれて喜んでたけど、一度もクラスは一緒になれなかった、それにあなたはバスケ部に入っていた。あたしはサッカー部のマネージャーとして入部届を出していたけど、あなたのいないサッカー部は魅力が無くて、すぐやめた。そんなあたしを拾ってくれたのは弱小空手部だけだったの」荒い息で何度も蹴りを繰り出すななせ、タイマーは残り30秒となった
「やっと、あなたに思いを告白できた、あなたが大好き」同時に後ろ回し蹴りが繰り出された。それを交わすと俺はななせの懐に入り込んだ。そしてスポーティな美少女のみぞおちに軽くパンチを打ち込む真似をした
「負けちゃった~」防具を外し、汗を拭いながら笑顔でななせは言った
「ようやく告るチャンスがきたのに、自分でチャンスを逃すなんて、さあ、尊徳君、何でも言って」
「結城さん、いや、ななせ、俺と付き合ってくれ」俺は右手を差し出した
「喜んで」ななせが涙ぐみながら俺の手を握り締めた
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