ホテルの部屋は僕達の団地の部屋の3倍くらい広かった。
部屋を案内したコンシェルジュが、
「お客様よろしければ、私がお子様達をショッピングセンターに付き添いしますよ。あそこは親会社が同じですから、ホテルの庭みたいなものですから。」妹が、両親が部屋でゆっくりしたいと言ったら駄々をこねたからである。
「全く。何が道中疲れたなんて、新幹線で直ぐに着いたのに嘘ばっか。」僕の独り言をお姉さんが聞いて、
「坊ちゃま。親には親の都合があるのよ。だから私が貴方達を連れ出して上げたのもサービスの一部よ。」
「お姉さん。パパとママがこれから部屋ですること判るの?」
「私は高級ホテルのコンシェルジュよ。当たり前です。」
妹が、
「すごーい。じゃあお姉さん言ってよ。理由も一緒に。」
「貴方達のパパの股間が膨らんでいて、ママは落ち着きが無くソワソワしてたから、スイートルームで早くしたくてたまらないと思うわ。言い方悪いけど下級層の典型的な夫婦よ。ごめんなさい。子供に言う台詞じゃないわね。ご両親には内緒にしてね。その代わりお姉さんが何か奢ってあげる。」
「いいんです。気にしないで下さい。大当たりです。」
僕達は今迄の事を全てお姉さんに話した。
「可哀想にまるで児童虐待ね。犯罪スレスレだわ。」
僕は、お姉さんが怒りながらも何か違う意味で、興奮しているように見えた。
ショッピングセンターは楽しかった。部屋の前で、
「お姉さん。答え合わせしません?答えは見ないと正解じゃないと思うので。子供の引率は、部屋の中に入らないと終了しないでしょ。」
「坊ちゃまには、一本取られたわ。いいわ。入りましょう。静かに開けるわよ。」
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