〈ねぇパパ、沙織ちゃんと結婚しないの??〉
「ッぶふっ!!」
〈いやぁパパきたないぃ~!!〉
夕飯時の娘の一言に口の中の物を吹いてしまった。
聞かれた事もだったが、娘がそれを聞いてくるとは思ってもいなかった。
今さら誰かと結婚なんて考えてもいなかったし、老後は娘に頼らずとも今ある金で何とでもなると思っていた。
「……何を言ってんの?」
〈だってパパ沙織ちゃん好きでしょ?コハルはパパと結婚出来ないけど沙織ちゃんとはできるじゃん?〉
「だからって、そうだね~って結婚できるわけでもないだろ…」
〈そぉかな?沙織ちゃんもパパと一緒にいたいって感じすっごい出てるじゃん。だから聞いてみたんだけどなぁ…〉
「仮にだぞ?万が一そうなったとしたら、コハルはいいのか?ユウセイ君も一緒に住む事になるんだぞ?」
〈え?いいんじゃない?みんなで一緒にエッチして…楽しそうじゃん!〉
「いやいやいや……そんな単純なものじゃないだろ…」
〈そ~かなぁ……。コハルは沙織ちゃんもユウセイ君も好きだし、秘密な事みんな知ってるし、楽しいと思うけどなぁ…〉
娘のこの言葉にハッとした。
確かにお互いの秘密は知ってるし、過去も知ってる。娘と彼女の関係も良いし、子連れ再婚同士の一番気を使う子供同士も仲良いのを通り越してセックスまでしている。
……そう考えたら娘が言うことのメリットしか浮かばず、逆にデメリットを探す方が難しくなっていた。
「……コハル。すげぇな…」
〈え?そぉ?……って何が??〉
キョトンとしながら箸を咥えた娘に少し考えてみると伝えるとニコっと微笑んでいた。
翌朝娘を見送った後に家の掃除をしていると、駐車場に彼女の車が入ってきた。
朝から急ぎの用事かと思って玄関で迎えると、彼女は恥ずかしそうに照れ笑いしながら入ってきた。
「お嬢、どした?」
《え…あの……コハルちゃんが………》
「コハルが…何?」
『みっくん…溜まってるみたいだから……相手してあげてねって……』
「……は?」
『昨日の夜にメールが来て………』
「あー………まぁあがってよ。なんか飲む?」
『ん、じゃお茶で…』
普段の彼女と少し違って、何かソワソワしている感じに映った。
リビングで座っている時も落ち着きなく、私と目が合うとはにかんで目を逸らしたりしていた。
冷たいお茶を出しながら娘とのやり取りを聞くと、最近相手してなくて私がムラムラしているから、代わりに相手をしてあげて欲しいと夜中に連絡があったとのこと。
それとちょっと大事な話もあるみたいと娘にふかされたらしい。
『シャワー浴びてきたからすぐ大丈夫だよ!お口でする?それともすぐ入れる?裸になった方がいいかな?』
服を脱いでいる彼女をじっと見ながら、前日娘が話していた事をぼんやり考えていた。
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