娘と彼女がワイワイ話しながら夕食が進み、まだ状況がいまいち掴めない私に彼女の息子が説明をしてくれた。
《いきなりお邪魔してすいません。母から話は聞いて僕もこちらの事情は知っているので、変に警戒されなくても大丈夫です。》
「あ…あぁ、そうなんだ?」
《母とコハルちゃんとで今日いろいろ計画していたみたいで。》
「そうなんだ?じゃあ…ユウセイ君だっけ?今日君が来たってことは…」
《はい。まぁそういう事だと…。僕もさっき聞かされたばかりで。》
「なんかごめんね。急に来てもらっちゃって」
《いえ、特に用事とかはないんで大丈夫だったんですけど、母は思い立ったらすぐな人なんで…》
「まぁ…昔からそこは変わらないね。あ、同級生なのも知ってるんだよね?」
《はい、全部聞きました。少し前に様子がおかしかったんですが、それも後であなたに久しぶりに会ってと聞いて納得でした。》
「あー……ずっとスマホ持ってたり?」
《はい、ずっとにらめっこしてました。メールが来たら顔が変わってました》
『ユウセイ!それ言わなくてもいいの!』
「ハハハ…返信早いのはそれでか。」
『みっくんそれ以上聞かないで!ユウセイも!』
〈ヒヒヒッ!沙織ちゃんかわいい!〉
彼女の息子と少し話をして、何か違和感を感じていた。
端正な顔にしっかりした言葉遣いで言うことないんだろうが、何か引っかかりがあった。
何か隠している、抑えている感じがしていた。
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