彼女が来る前に家を簡単に掃除していると、彼女からのメール。
>今から行きます!何か買って行く物とかはあるかな?
特にないからそのまま来てと返事をし、ゴミをひとつにまとめて勝手口に置いた。
それから10分もしないうちに彼女の車が家の前に止まった。
車から降りて来た彼女をリビングへと通し、コーヒーを準備している間キッチンから彼女を観察していた。
ソファにちょこんと座って回りをキョロキョロして落ち着かない感じだった。
「そんなに見ないで…。特に何もないだろ?」
『エヘヘ…ごめん、みっくんどんな家に住んでるのかなぁって思って。』
「普通でしょ?とりあえずコーヒーね」
『うん、ありがと!』
彼女はミルクだけ入れたコーヒーを飲みながら落ち着きなく視線をあちこちに向けていた。
他人の家に行っていきなり寛ぐなんて出来ないのは私も同じ。落ち着くのを待った。
昔話をしながら彼女の緊張が薄れてきたのを見計らって、少しカマをかけるつもりで話を振った。
「これから描く漫画の事でさ、ちょっとお嬢に聞いてみたい事があるんだけど」
『なになに?何か私が力になれること?』
「うん、参考にしたいんだ。お嬢はさ、近親姦ってどう思う?」
『へっ?近親姦って……親子とか兄弟姉妹とかのってこと?』
「そう。母親と息子とか兄と妹とか」
『……う…ん。…あまりそーゆーの聞かないけど、ある事じゃないかなぁ?』
両親と兄と妹の4人家族、父親は娘と、母親は息子とそれぞれ関係を持っているが、それぞれ秘密にしていて普段は普通の家族を演じている……ざっくりとこんな内容で考えていて、母親目線の気持ちがどんなか聞きたいと伝えた。
「お嬢はもし息子に迫られたらどう?どんな気持ち?」
『え?…えっと……。うーん…嫌じゃない…かなぁ…』
「拒否しないの?」
『えっと…するかなぁ……』
「じゃあ逆に息子からじゃなくて母親から迫るなんてのは?」
『…うーん…それもあるかもなぁ…』
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