「お嬢……すげぇわ……」
『ハァ…ハァ……フフッ…たくさん…経験したからね』
「あー………」
『みっくん、今度からデリヘル呼ぶ前に…私に電話してね?』
「ん、だからそーゆー……」
『ううん、悪い意味じゃなくて!私がそうしたいの。ずっと好きだった人に喜んでもらえるなら、さ』
「……まぁ…考えとくよ…ってデリヘル呼んだ事ないけど。それより、ちょっとくっつかない?このまま」
『え?……いいの?』
本気で驚いた顔で聞いてきた。戸惑う彼女の腕を引いたが、肘をついて体重を支えていた。
「……乗っていいから。気にしないで体重かけて」
『……うん。じゃあ……』
「お嬢小さいし軽いんだから……」
『でも……いつも、すぐにどけって言われてたから…やっぱ乗られるのは嫌なのかなって……』
「一緒にしなくていいから。言われた事全部違うって思っていいよ」
『うん……やっぱみっくん優しいなぁ………』
「………ユキには優しいだけでつまらないって言われたわ…」
つい別れた妻の愚痴を溢していた。
『…優しいだけ…か。優しい人を見つけるほうが難しいのにね。ユキ譲らなきゃよかった…』
「……同感。オレもお嬢にしとけばよかった」
時計のない部屋で時間を気にせず、傷の舐め合いをするかのようにお互いを誉め合って話し込んだ。
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