そんな話の中、彼女と私のスマホにほぼ同時にメールが届いた。
>パパどんな~?お泊まり行く感じ~?コハルはパパのベッドでこんな感じだよ~
添付してあった写真には裸で寝そべる娘が写っていた。
あわてて画面を彼女から見えない角度に傾けて娘に返信した。
>>離婚したらしい。ちょっと衝撃的な内容だったからまだ飲みながら話しするつもりだから、少し遅くなるかも。先に寝てて。
>了解~!今日はオモチャで遊ぶからパパもすっきりしてきてね!おやすみ!パパ大好きだよ!
スマホを臥せグラスを持つと、彼女も返信をしてテーブルにスマホを置いた。
『娘さん?』
「そう。先に寝るからって。そっちは?」
『息子。帰りに買い物頼まれた。すぐ使うものじゃないけどね』
「そか。今日は何時に帰る予定?」
『え?…………』
「………え?」
『もー……。みっくんてさ、昔から鈍感すぎだよね?』
「はぃ?」
『言わせんなバカ!私トイレ!』
頬を膨らませてよろけながらトイレに向かう彼女を見ながら、しばらくして気づいた。娘が言っていた事が間違っていない事に。
あぁ、子供がいてもお互い独身ならそうなるのかと。
そんな風に考えている時にテーブルの上の彼女のスマホが鳴り、何気なく目をやった。
>ママ早くしたいよ!ママのおっぱい触りたい!ママのマン…………
ポップアップで表示された文に釘付けになった。
全部表示されていなくてもその内容はわかってしまった。
彼女は息子とセックスしている。
親子で関係を持つのはタブーとされているし、そうそうあるもんでもないと思っていたが、自分と同じように子供としている親が隣同士で飲んでいる極めて珍しい状況になっていた。
マジか……と呟いているとまた彼女のスマホが鳴り、今度は(ファイルが送信されました)と表示された。
見なくてもわかった。息子がモノの画像を送ったんだと。
彼女はトイレから戻って来ると、スマホを手に取り軽く内容を読んでテーブルに臥せた。
「息子?返事しなくていいの?」
『大丈夫。……で?私の30年越しの想いはどうなるのかしら?』
テーブルに頬杖をついてあの目で私を見た。
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