中学生になってしばらくすると娘の身体は急激に成長し、ぺたんこだった胸は膨らみ割れ目の産毛は黒く変化していた。
さすがに妊娠はまずいのでゴムはしていたが、寝込みを逆に襲われ中に出してしまった時にはヒヤヒヤした。
中学2年にあがり勉強や部活が忙しくなると、自然と平日はお互い我慢して週末に楽しむようになっていた。
同級生と会ったのはそんな時だった。
〈ねぇパパ?さっきの人……彼女だったとか?〉
「ん?彼女じゃないよ。ずっと一緒の学校だったけどね」
〈ふーん〉
「どして?」
〈なんかさー、パパ嬉しそうだったから〉
「まぁ昔の友達に会えば懐かしいし嬉しいもんだろ?」
〈パパさ、ニヤニヤした顔してた〉
「そうか?」
〈彼女じゃなくても好きだったとかじゃない?〉
「………妬いてんのか?」
〈…べつにー………〉
後部座席であきらかに私と彼女に対して嫉妬している表情をミラー越しに見せていた。
娘は私の車の助手席には座らなかった。小さい頃からから助手席の後ろの席に乗せていたからだと思っていたが、妻と別れてから2人で出かける時も後部座席だった。
一度それを不思議に思って聞くと、斜め後ろから運転している私を見るのが当たり前になっていて、それが好きだからと言われた。
〈助手席だと横向かないとパパ見れないし〉
娘は何をしていてもどこにいても、常に私を見ていられる場所にいた。
料理中も後ろをうろうろしながら、勉強も自分の部屋ではなくダイニングの対面で、リビングのソファではテレビではなく私に体を向けて、常に正面に私の姿を捉えていた。
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