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いつものように二人だけの夕食を終えると、居間にはテレビのバラエティー番組の声だけが騒がしく流れ、いつもの夜とはどこか違う、母子の間に漂う気まずい沈黙を紛らわせていた。
健次は、触っていたスマホをテーブルに置くと、
俺、風呂入ってくるよ。
え、えぇ、そうして、健次、、
健次が脱衣場に消えていく後ろ姿を見つめながら、小百合の胸はドキドキと早鐘の様に高鳴っていた。
ソファーに腰を沈ませて、お気に入りの子猫の柄のマグカップを手にテレビの画面に観入ろうとするが、テレビの声は一向に頭の中に入ってこない。
そう、小百合のジンジンという熱い下半身の疼きは一向に止まなかった。
小百合は股間に手を伸ばし、衣服の上から自らの秘部を撫でてみる。やはり下着の中はびっちょりと濡れていた。
そして、自分でも気付かぬまま、もう片方の手は自分の豊かな乳房をぎゅっとつかんでいた。
はぁはぁ、、はぁはぁ、、
あぁ、、
小百合は目を閉じ、心臓がドキドキと脈打ち自らの荒い息遣いを感じるが、それをどう鎮めてよいのか分からなかった。
小百合は意を決したように、すっとソファーから腰を上げると、風呂場の脱衣場に向かっていった。
(つづく)
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