専務から驚くべき提案があったのは2月だった。
「パパが孫がほしいんだって。この間あなたの娘さんの写真見せたら、それからずっと言い続けてるの」私は微笑みがら話の先をうながした
「あなたの奥さんに、わたしの主人の子供を産んでもらえないかなって思って」
「…」
「ごめんね、忘れて、ねっ」
しかし、その言葉は私の脳裏から離れなかった。入社してから10年以上専務の美沙子との関係を続けているのに、妻の里帆が他人に抱かれることなど考えてもみなかった。だかそれは私に嫉妬と興奮を与えていた。母と関係を持ち始めた頃に父に母が抱かれた時に感じたあの感情に似ていた。だか、どうすれば妻を説得出来るのか思いあぐんでいた。
「もしかして、ノンちゃん、何か悩んでる?」専務との密会の時に尋ねられた
「先日の、妻をって話です」
「そうだったの。もしかしてノンちゃんも寝取られ願望あるのかな?」
「そんな感じです」
「ありがとう、悪いようにはしないわ、わたしにまかせて」その日私は異常に興奮し、その思いを美沙子にぶつけた
翌週、専務から段取りがついたと言われた。いつの間にか妻と話を付けたらしい。
「来週、奥さん排卵日らしいの、その時、奥さん主人と外泊してもらうから、いいわね。このことは奥さんにあなたから聞いたりしないでね。あなたたちに絶対損はさせたくないし、家庭を壊すことは絶対に無いから。本当にあにたがたに感謝してるの。」専務は私の手を握った
「よろしくお願いします」私は専務の目を見つめた
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