母と一緒に僕も着いて行った。
「その間に、小型カメラを付けておきます。帰ったら普通にホームレスをホームステイさせてください。後はまた、向こうに着いた時、ホームレスを見つけて、そのときに、説明します」とのことだった。
バンに乗せてもらい、走ること30分。荒川の河川敷に着いた。
母と僕は、ブルーシートが並ぶ方へ恐る恐る近づいていき、小鍋で料理している男性のもとへ。
「あのう」と母から切り出す。「今何をなされてるんですか?」
男は、何も答えなかった。
小鍋の中には、サッポロ味噌ラーメンらしき物体が煮えたぎっている。
「美味しそうなにおいですね」と母が言うと、男が母を睨み、向こうに行け!と手であしらわれた。
なんと、まあ、もったいないことを‥。内心、僕はそう思わずにいられなかった。
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