『愛美、そっち行ってないか?』
父からの電話だった。時刻はお昼前だったため、妹が今日学校にすら行ってないことは確かだった。
『なんかあったの?』
『学校から来てないって、さっき電話があったわ。』
『愛美、やっぱりなんかあった~?最近…。』
『よくわからんわ~。』
父の言葉だった。『わかったわ。』と電話を切り、愛美の携帯へと電話を掛ける。もちろん繋がらなかった。
『警察に電話するか?』とも考えたが、居なくなったのはまだ半日。そう考え、僕はスマホを閉まった。
『身内に不幸が出来ました。』、嫌でも『帰れ。』と言われるこの魔法の言葉を使い、僕は会社を退社する。
そこで、再び電話を掛けるが当然繋がらず、LINEを送ってみる。しかし、既読表示は一考に着かず、愛美のスマホの電源が切られていることを想像するのだ。
久しぶりの我が県だった。適当に車を走らせるが、そんなことでは見つかるわけもなく、それでも妹を探しました。
気がつけば日は傾き、午後5時近くになってしまっていた。『妹は、僕のマンション。』、もうそれだけを信じ、我が県を後にする。
マンションに戻りついたのは、午後7時を過ぎていた。辺りは真っ暗になり、街は夜の顔を見せています。
駐車場に車を停め、僕はスマホを取り出してLINEを打とうと考えます。そこで目にしたのは僕の送ったメッセージを妹がみた既読のマーク。
僕は慌てて、『どこにおるん?』と新しいメッセージを送りました。
すると、
『どこかわからん…。』
『なら、そこからなにが見える?』
『スタンド。』
『どこのスタンド?』
『ファミマから見えるスタンド。』
気がつかなかった。愛美は、僕のマンションに来たことがまだなかったのだ。この前も、結局は訪れてないのだ。
『動くなよ!そこから絶対動くな!俺が助けてやるから。』、そう送信し、急いでファミマへと走り始める。
その瞬間、愛美からのメッセージが届くのです。そこには一言こう書かれていました。
『ケイちゃんっ、助けて!!』と…。
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