子供たちが仲いいんだから、私たち親も仲良くやっていきましょう!という建前で、夕食に二人をウチに呼ぶことにした。
当日
トウマくんとナナちゃん、そして両親揃ってウチに来ると、ありきたりな挨拶をしてリビングへ入った。
トモコと私で料理を並べ、車だからと酒を断ろうとするナオトさんに、タクシーもあるし代行もある、何なら泊まっていけばいいと酒を勧めた。
夕食を終え、あらかじめ息子たちに夕食後に子供たちだけで出かける様に伝えていたので、計画通り息子たちはシゲさんに車の事をいろいろ聞きに行きたいからと家を出ていった。
大人だけになり酒も進み、ナオトさんも奥さんのマナミさんもほろ酔いな感じが見てとれるようになった。
【二人ともお酒強いんですね~?】
≦いえ、けっこう酔ってますよ~≧
≪普段は全然飲まないので~≫
『マナミさんもけっこう飲みますよね~?』
などと当たり障りなく時間が過ぎていった。
一時間ほどして、息子からシゲさんの家に泊まっていくと電話があった。が、これも計画通り。
それは申し訳ないと言うマナミさんに、シゲさんに任せて大丈夫だからと説得し子供たちはシゲさん宅に押し込む形をとり、ウチは大人4人だけの場所になりました、と思わせるようにした。
子供たちの話からナオトさんとマナミさんの出会いの事などを話し、二人がいい感じに酔った頃を見計らってトモコが切り込んだ。
『お二人は夜の方はどうなんですか?』
【おいおいトモコ何を聞いてるんだい?】
わざとらしいセリフ。しかしこれも予定通り。シラフならわざとらしい事はバレバレだが、酔っているせいかナオトさんはサラッと答えてくれた。
≦ウチはけっこう仲良しですよ!今でも週一ですし≧
≪ナオトさん!≫
【ハハハ!良いことですよ!なぁトモコ?】
『そうですね!親が仲良かったら子どもも安心しますしね~!』
『ところで…ワタシの身体はまだ覚えていますか?ナオキさん?』
会話の途中でトモコがいきなりの爆弾を投下した。
これも計画通り。
ナオトさんをナオキさんと呼び、反応はどうなるのかと思いトモコに言わせてみたが、予想以上になった。
≦あ…え……。≧
≪ん?≫
『ね?どうでした?ナオキさん?』
ナオトさんは目を泳がせながら俯いてしまった。
【や、すいません、責めてる訳じゃないんですよ!】
≦あ…はい…≧
『ナオトさんは気づいてましたよね?ワタシたちに。』
≦そう…ですね。けっこう前に。≧
『すぐ声かけてくれたらよかったのにぃ~』
【だよな!そしたらもっと早く仲良くなれてたよな】
≪え?何?≫
≦…昔…お前が悪阻でダウンした時会ったのが、このお二人だったんだよ。≧
≪えっ!?そうなの?≫
『そうなんですよ~。ワタシたちもナオトさんとマナミさんも似た者同士なんですね!フフフ~』
【どうです?あれからけっこうな時間は経ちましたけど、あの時出来なかった事、今からまた試してみませんか?】
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