『弥生さんいらっしゃーい!シゲさんは何時くらいに来るの?』
〔もう空港には着いたみたいだから、そんなにかからないかな〕
『そっか!じゃご飯はシゲさん待ちましょうか!』
〔先に始めてて大丈夫ですよ!お腹すかせて待ってもらうのも申し訳ないからって!〕
夕飯を並べていると娘たちが戻ってきた。
〈ナナオッケーだよ~!〉
「なにが??」
〈オ.シ.リ!〉
「はっ??」
【ご飯前だからストップ!】
子供たちはリビングで、私たちはダイニングで、シゲさんの奢りの特上寿司を堪能した。
食べ終えて片付けをしていると家の前にタクシーが止まり、シゲさんが帰ってきた。
{遅くなってすまんね!}
【いえいえ!いまお寿司食べ終わったとこです!ごちそうさまです!】
{コウくん、マホちゃんこんばんは!それと…トウマくんとナナちゃんだったかな?こんばんは!}
「こんばんはー」
シゲさんは席に座るといつも以上にニコニコして、心なしか赤ら顔をしていた。
【シゲさん、ちょっと飲んでます?】
{アハハ、バレたね!いやー若さんたちと会うのが楽しみでな!飛行機でちょっとな!}
【出張は大丈夫だったんですか?】
{あぁ!仕事の話はパッと終わらせたからな!後は会食だったが、急用だと言ってな!真面目なジジイらと飯食っても面白くないしな!ハハハ!}
〔スケベなおじさんよりはマシですけどねー。ウフフ〕
『ワタシはスケベなおじさん好きですよ~フフフ!』
酒が入ったシゲさんは饒舌で、話も楽しく盛り上がり、子供たちはテーブルにオモチャを並べて何やらヒソヒソ話をしていた。
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