階段をあがるまでは一緒だった弥生さんがいない事に気づき、シゲさんに聞くと、ニコっとしながらドアを開けた。
ドアの外にはシルクのローブを纏った弥生さんが立っていた。
〔若さん、トモコさん、よかったらこれを〕
弥生さんと同じく、シルクのローブを手渡してきて、隣の部屋へ案内してくれた。
ローブを受け取り、ドアを閉める。
『やっぱりお金持ちって違うね~!』
【だな!オレも頑張らんと…。】
『パパ、下着って脱ぐの?』
【ん~脱ぐだろ。こーゆーヤツの下は裸じゃないか?知らんけど。】
とりあえず全部脱ぎ、脱いだ服と下着を部屋の隅にまとめて置き、プレイルームに戻った。
{じゃあ若さん…弥生をお願いします}
【…シゲさん、ちょっと考えたんですが、始めはお互いのパートナー同士で始めませんか?】
『あっ!それイイかも!』
〔そうね…いきなり若さんとだと私も緊張しちゃって…〕
{そうか…そうだな!}
【ベッド大きいですし、みんな並んでも余裕ありますからね】
話の最中、トモコはせっかく借りたローブを脱ぎ捨てて素っ裸になった。
{おぉ…トモコさんは大胆だね~!}
『せっかくのローブですけど、ワタシはパパにありのままのワタシを見て欲しいから!』
〔トモコさん…〕
トモコに触発されたのか、弥生さんもバッとローブを脱ぎ捨て、私たちの前に裸をさらけ出した。
50代半ばの弥生さん。大きな胸は重力には逆らえず垂れてはいるが、それを差し引いても充分魅力的な身体だった。
なにより目を引いたのは下腹部の薔薇のタトゥーだった。
『弥生さん薔薇が…』
〔ごめんなさいね。ビックリするわよね。トモコさん、薔薇の花言葉、知ってる?〕
『情熱的な感じはわかるけど花言葉までは…』
〔あなただけ…って意味なの。私はシゲさんだけなのって意味で、シゲさんにも相談しないで彫っちゃった!〕
『…すごい…』
{相談ナシにいきなりこれだぞ?若さんどう思う??}
【…一生のもですしね…。でも、それでも愛した女がそこまで思ってくれるなら、男冥利に尽きますね!】
{だよな!これを見る度に私もそう思うよ!}
誇らしげに弥生さんのタトゥーを撫でながらドヤ顔で話すシゲさんが少年の様に見えた。
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