何が少しずつ崩れていた。
落ち込んでるお姉ちゃんをお父さんは外に連れ出した。二人でディズニーランドに行ったり、映画を見に行ったりしていた。お姉ちゃんはお父さんにべったりになった。元気になっていった。
会社の従業員は、まるで恋人同士ですね、なんて言っていた。
それに対抗するみたいに、僕とお母さんも二人で出かけた。そして、偶然を装って、鬼塚さんと新宿で会って、三人で、デパートにお寿司を食べにいった。食べ終わって、母が化粧室に向かった時、母の上がりのお茶の中に、鬼塚さんが下剤を入れた。もちろんこれは、僕と鬼塚さんが仕組んだ罠。このあと、鬼塚さんの車で箱根までドライブに行く。デパートの地下に止めてあった鬼塚さんの車に乗り高速に乗った途端、母の様子がおかしくなった。
すみません、調子が悪いの、止めていただけますか?
ほう、どうしまた?
お腹が痛いから、止めてください。
雅美さん、高速だから。お寿司にあたっちゃったかな。
お願い、トイレ‥‥。
お母さん、大丈夫?
雅仁。お母さん、お腹が痛いから、早くトイレに行きたいの。
簡易トイレ、はないけどビニール袋ならあるよ。と鬼塚さんが言った。あーあ、サービスエリア通り過ぎたわ。
母はスカートを上げ、パンティーを下ろしてシートの下にしゃがんだ。白い小さなビニール袋をお尻に持っていく。
鬼塚さんは、車内のドライブレコーダーのカメラを母の方に少し傾けていた。
次の瞬間、破裂音と共に、ビニール袋に糞が叩きつけられるザザザザザと言う音。車内は物凄いにおいがした。小さなビニール袋は下痢の糞が満タンになって縛れない。母の服に茶色い液体が付く。母の手は、泥んこ遊びをした手のように汚くて、母がハンカチをバックから取り出そうとしたら、満タンに入っていたビニール袋の糞が半分くらい溢れた。母は、狭いシートの下でウンコ座りをしたまま、顔を歪めている。
どうしよう。こんなにたくさんしちゃって、本当に、ごめんなさい。ごめんなさい。どうしよう、車止めてもらえませんか?
車は、走り続けた。
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