僕が中学2年の時、大事件が起こった。お姉ちゃんが孕まされた。まだ高2なんだよ。お姉ちゃんを孕ました男の母親が来て土下座した。土下座なんか始めて見たから、なんか、びっくり。
でも、誠意が感じられた。
うちのお母さんなら、僕が女の子を妊娠させても、土下座なんかしないよ、きっと。
とにかく、お姉ちゃんは、子供をおろしたってこと。
その頃、また聴診器でお母さんとお父さんの部屋の声を聞いた。
まさか京香が子供をおろすなんてさ、予想外だよな。とお父さんは言った。俺は本当の父親じゃないから、こういう時、怒れないよ。
ちゃんと怒って、とお母さんは言った。そうじゃないとあの子ダメになっちゃう。
沈黙した後
なあ、とお父さんは言った。君は、高校生の時どうだった?してたのか?処女捨てたの何歳だよ?
お母さんは、黙っていた。
教えろよ。なあ、何歳で股を広げたんだよ。高校の時?
こんな時に、話すこと?デリカシーがないの?
沈黙
嫌、今日は、嫌、お母さんの声。欲情しないで。嫌、もういやだってば。
たまらないよ。とお父さんが言った。京香が股広げてたなんてさ。君と同じで娼婦の素質があるんじゃないのか。
どう言う意味?
いいか、君たちは、僕の顔に泥を塗ったんだかな。僕だって、いろいろ我慢してるんだからな。続けて、これからは僕も好きにさせてもらうからな。京香、京香、好きだよ。
やめて、京香の名前なんて言わないで。嫌、そんなんで欲情しないで。
京香!
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