それから何週間後かの水曜日の日、千鳥格子柄のスカートとスーツで母が出かけようとしていた。胸元にはコサージュ。髪の毛にはきっとオーナーの精液が。それでも落ち着きのある上品な母を見るのは久しぶり。高校の入学式のとき以来。キラキラしていた。そばで見ながら僕は聞いた。どこに行くんだよ?ん?ちょっとね。と母が言った。夕方には帰ってくると思うけど、遅くなっても心配しないで。心配しないか?もう51のおばさんだもんね。続けて母が言った。ねえ、サトル。お母さん最近16歳の男の子にナンパされちゃった。マジか?この頃は、槌性感に行っていなかった。ルナ様を避けていた。だってホストなんかってそう言ったら失礼だけど、そう言う人達って怖くない?歌舞伎町なんかにいるわけでしょう……。それにホストにはまって借金まみれにされちゃうって話も聞くし。じゃあねサトル。と母が言った。なんだか心配になってきた。母に酷いことを、言ったら男の餌食みたいにさせてるけど、本当は母のことが心配で心配でたまらなかった。男に餌食にされるんじゃないかって。気お付けてね、と言おううとしなのに振りもせずに行ってしまった。
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