その夜母が8時過ぎに帰ってきた。僕は働いていなかったので肩身が狭く毎日内心いつ叱られるかとドキドキしていた。母はすぐに夕飯の支度をしてくれて何も言って来なかった。もちろん明日言われるかもだけど。夕飯は野菜炒め。肉は入っていない。週6日1日10時間働いてたら男もできないだろなぁ。ふと京香が言ったうちのお母さんなんかキラキラしてジーパンなんか履かないと言った言葉が頭の中で聞こえてくる。ねえ、と僕は言った。スカート履けば?やだどうしたの急に。僕は聞いた。ねえ、なんで紐パンばっかり履いてるの?どうしたのよ急に。ねえ、なんで?母の顔が赤くなった。ゴムだとお母さん嫌なの。なんか締め付けられて。それだけ?そうよ。なんだと思ったのよ。いや、好きなのかなあと思って紐パンが。母は笑っている。だから一緒に僕も笑った。今頃菊田はきっと母の紐パンで何回もこいてる。毎日母が1000円置いていってくれて、それでパチンコをして帰ってくる毎日だった。けど菊田と知り合いになって楽しみができた。今度は母の紐パンでこいてるところを見せてもらおう。少しして自分の部屋でテレビを見ていたら、母が言う。あれ、これ新しくした?そう。と僕は言った。古かったから100円ショップで新しいやつ買った。ありがとう、と言う母の声がした。
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