菊田が帰るとき、玄関入ってすぐのところにある風呂場のドアを開けて言った。ここなに?そこは風呂場だと僕は言った。昭和の時代のボロい風呂をみた菊田は興味ある顔でこう言った。お母さんここで風呂入ってるんだあ?なんで?と僕は聞いた。ボロくて驚いた?いや、いいす。と菊田は言った。こう言う風呂場で抱きしめたいす。僕は菊田に掛かっていた母のピンクのボディータオルを渡した。菊田は匂いだ。たまらないす。と言いながら。僕があげるよと言うと、いいんすか?もらっても?と喜んだ。だからもし買うとしたらいくらで買うか聞いた。菊田が2000円と答えた。1000円で売ってあげると言うと、菊田は買ってくれた。他にはないすか?と言いながら財布から金を出してよこした。
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