禁断 LOVERS 3rdー堕ちていく2人ー 85
この地を離れて俺は1人知らない土地で
残りの人生を生きて行こうと思った。
42歳…俺もまだまだ老け込む歳でもないし
なんとか育てられると思っていたが
今はここから離れて1人になりたかった…
なんとも身勝手な話ではあるが…
ユカと過ごした土地のことを
思いやっぱり海沿いの町に俺は住んでいた。
夕方…1人海を眺めていた砂浜に人影が
子供とその父親がキャッキャと波打ち際で
遊んでる。
そんな姿を1人ぼーっと眺めていた。
「ようやっと見つけた…」
その声に振り向くとそこには
コハルさんの姿があった。
「私も1人になったし、
これからは2人で生きて行こう…
ね、ユウキくん…」
そう言いながらコハルさんは
俺の手の上に自分の手を重ねてくる。
俺とコハルさんは手を繋ぎながら
2人で静かに海を眺めていた。
俺は赤ん坊を育ててもらうに当たって
ひとつだけわがままを聞いてもらった。
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