浴室から飛び出た佳代は、二階へかけ上がり再び一階へ降りる事は無かった。
翌朝、あんな思いをしたにも関わらず、朝食の支度をする佳代に源治は声を掛けた。
「おはよう佳代さん」
無言の佳代、源治の顔など見たくもなかった。
「すまなかった佳代さん。」
無言のまま朝食を口にする佳代。(ご飯作っただけでも有り難く思え。エロしじい)そう心の内で言っていた。その日から食事の支度だけし、源治の部屋の掃除、洗濯をしてやらなかった。
一週間が過ぎた。
ため息をつきながら(もういいかな)掃除機を源治の部屋に持ち込んだ。洗濯物も干した。(もう無視するのやめて普通に戻ろう)佳代は自分で始めた行動だが窮屈で堪らなくなっていた。
入浴も源治が眠ったのを確認して入っていたが、普通に戻したのだった。
その後一週間何事も無かったが、佳代の入浴時間が長くなっていた。心の奥底に何かが燻り始めていた。入浴する事を源治に伝えて入る事は一度も無かったが、あえて伝えて入るようになっていた。
その日も源治に伝え入っていた。シャンプーをしている時、脱衣室の扉が閉まった音に気が付いた。(えっ、どうしよっ)同時に心臓の鼓動が・・
「佳代さん入るよ」
無言の佳代。
浴室の扉が開いた。 もう構わない、一度は見られた体、隠しても無駄。そう思うことにした。佳代の開き直りだった。
「またですかお義父さん。入っていいなんて言ってませんよ」
『駄目だとも言って無かったようだが?』
椅子に座り、髪を洗い終えた佳代が立ち上がり、フックに掛けたシャワーヘッドからお湯を出した。源治に背中を向けたまま髪の泡を流した。
(見られてる、きっとお尻を見てる)
そう思うと自然に尻がゆっくり左右に揺れてしまうのだった。
(そう言えば、お義父さんって本当に勃起しないのかしら。あの時は突然入られて確認なんて余裕無かったし)
佳代はシャワーを止め、胸を腕で隠すようにして源治と向き合った。
『本当に綺麗な体だね』
佳代が一瞬源治のぺニスに眼を向けた。源治は佳代が何を見たのか分かっていた。
『駄目なんだ。佳代さんの裸を見てもピクリともしないよ』
そう言って苦笑いする源治だった。
「やだお義父さん。変な事言わないで下さい」
『体まだ洗ってないんだろ?向こう向きになりなさい』
「えっ、でも・・」
『いいから向こうを向きになりなさい。それとも前を洗おうか?』
佳代が源治に背中を向けた。ソープを手に取り泡立て佳代の背中を洗い始めた。佳代は腕で胸を隠したまま瞼を閉じた。夫以外の男に体を洗って貰うのは忘れていた記憶だった。
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