それから数日が経ったある日の夜、玄関のチャイムが鳴る。
「は~い」
応対に出る美奈ちゃん。
「こんばんは」
そこに立っていたのは真理ちゃん。
「あっ、今晩は…今まだ義彦さんも雅彦さんも帰っていませんが…」
「ですよね。特に約束もしてなかったので…」
「あの~立ち話もなんですので…」
リビングに招き入れる。
コーヒーを淹れながら携帯を手にする。
「義彦さんに連絡しますね」
「あ…あの~義彦叔父さんにも会いたいですが…あの~彦兄ちゃんは…」
その言葉に眉がピクリと反応する。
(あ~雅君…あの日以来、顔を合わせる度に下腹がキュンとしちゃう…)
「それじゃ、雅彦さんにも連絡しますね」
仕事を終え、ツナギから着替えていると、携帯が音を立てる。
(誰だ?あれ…)
着替えを終え、挨拶もそこそこに車に飛び乗る。
久しぶりに真理ちゃんに会える喜びと、有らぬ期待をしていたからである。
駐車スペースに車を停めるが、慌てているのわ悟られない様、落ち着きを装う。
玄関を開け、リビングへ。
「おう!久しぶり。元気だった?」
「うん!元気だよ~」
「学校はどぉよ?」
「う~ん…まあまあ」
「まあまあって…」
そんな兄妹の会話を楽しんでいる。
キッチンに目を向けると、美奈ちゃんが晩御飯の支度にせいを出す。
「手伝おうか?」
「ありがとー。でも大丈夫よ。久しぶりに妹さん?と会うんでしょ?積もる話もあるでしょ?」
と、気を遣う。
「あたし、何か手伝います」
「いいからいいから。ゆっくりしててね。すぐに晩御飯にするから」
「まぁ、美奈さんもそう言っている事だし、飲んで待ってるよ」
「ちゃんと冷してますから」
「あたしグラス出すね~」
「ごめんなさい。雅君のグラスは、下から二段目のブルーのグラスです」
(えぇ!?雅君?)
「は~い」
平静を装うが、声が震えている。
(この女と彦兄ちゃんってどんな関係?)
食卓を囲み、俺の仕事の話や真理ちゃんの学校の話。
そんな他愛の無い話をしていると
「ねぇねぇ、彦兄ちゃんの彼女ってどんな人?」
「はぁ?彼女?そんなん居ねぇって」
「ふ~ん…そうなんだ…」
「何だよ?おかしいか?」
「私も気になる。どうなの?」
「だ・か・ら!居ないって」
(何ムキになってんだ?)
「じやあさ、彦兄ちゃんのタイプってどんな感じ?」
「タイプ…か…」
空を見つめる。
「じゃあ、フェチで言うと何フェチ?」
美奈ちゃんが加勢する。
酒の勢いを借り、自らのフェチを明かす。
脚フェチ、そして鎖骨フェチである事を明かすと、美奈ちゃんと真理ちゃんはお互いを品定めする。
「はい!この話はお仕舞い」
と、無理矢理に話を遮る。
そして再び日常の会話になる。
そうこうしているうちに、時計の針は23時を示す。
「真理ちゃん?明日は学校でしょ?」
「え?彦兄ちゃん知らないの?今は土日休み何だよ?」
「マジで?知らなかった。それじゃ、今夜は泊まってく?俺は明日仕事だけど」
「うん。そうして。何だか楽しくなって来ちゃった」
半ば強引に引き止める。
俺が叔父さんに連絡し承諾を得る。
そうなれば、真理ちゃんも更にリラックスしてくる。
「ねぇ彦兄ちゃん?これって美味しいの?」
俺が飲んでいるビールに興味を示す。
「子供にはまだ早いよ」
と言う俺に
「いいな~大人って。あたし達が出来ない事イッパイ出来て」
「はははっ。そんなの順番だよ」
「ふ~ん」
と言い、サッと置いてあるグラスを手に取り、グイッと飲んでしまった。
「コラ!飲むんじゃない!」
時既に遅し。
「グェ~苦ーい」
ソファーに場所を移し、三人でテレビを観ていると、ビールが効いて来たのか俺の膝に頭を置き寝始める真理ちゃん。
スースーと寝息が聞こえてきたところで、美奈ちゃんに目配せ。
キッチンへと移動し、改まって話を切り出す。
「この間の晩、あれが美奈ちゃんの本性でしょ?」
「あれは…」
言葉に詰まる美奈ちゃん。
「映画のラブシーンで股を濡らし、酔っ払いにジロジロ見られて喜んでたじゃん。その後、あんな激しいオナニーするなんて。変態なんだな」
耳を紅く染め、自然と唇が開く。
完全にMのそれである。
このまま服を剥ぎ取り、唇に吸い付き、恐らく硬く尖っているであろう乳首や愛液で濡れ光っているであろうアソコを愛撫したい。
そんな衝動に駆られるが、今は真理ちゃんも居る。
それは出来ない。
それを察し、俺に耳打ちをする。
「真理ちゃんを寝室に運んだら…部屋に来て下さい」
(あれ?敬語に戻ってる)
「あぁ、分かった」
とだけ言うと、美奈ちゃんはキッチンを後にする。
(美奈ちゃんはシャワーだろう)
ソファーに腰を降ろす。
相変わらす真理ちゃんは眠っている。
寝顔を見ていると、パチッと目を開く。
(げっ!寝てたんじゃ?!)
潤んだ瞳で俺を見上げる。
そして、無言のまま俺の股間に手を伸ばす。
「あの人は?」
「あの人?あぁ、美奈さんね。今、風呂じゃないかな?何で?」
その言葉で安心したのか、キュッと陰茎を握る。
そして上下に動く。
あまりの展開に、ただ黙っているとベルトに手が掛かる。
緊張で手が震えているのか、なかなか外せない。
真理ちゃんの手を押え、自分で外す。
(真理ちゃんが突然来た理由はこれか)
瞬時に理解し、ジーンズを脱ぐ。
「良いのか?」
その問い掛けに、黙って頷く。
トランクスのゴムに手を掛け、そのまま降ろす。
パンッと跳ね上がる、恐らく初めて見るであろう陰茎を凝視している。
それを握り直し、上下運動を再開する。
「初めてか?」
「うん…」
「そうか…それじゃ、ゆっくり口で咥えてごらん」
小さな口を一杯に開き、パンパンに張り積めたそれをゆっくり飲み込む。
(本当に初めてなんだ)
稚拙な舌遣いが物語る。
どれ位の時間そうしていただろう。
段々と慣れてきたのか、俺の指示通りに動く。
時折上目使いに俺の表情を確認する。
その視線が俺の背後に向けられた。
テレビ台のガラス越しに背後を確認すると、リビングのドアの隙間から美奈ちゃんが覗いているのが分かる。
(ん?覗き見しながら自分で弄っている?)
はっきりとは確認出来ないが、あの変態の事だ、きっとそうだろう。
俺の顔を見上げ、ニコッとした真理ちゃん。
再び視線を背後に向けると、勝ち誇った感じの笑みが溢れる。
背後から微かに聞こえてきた吐息。
それが段々と喘ぎ声に変わる。
「美奈!?そこに居るんだろ?こっち来なよ」
開いたドアから、下着姿の美奈がリビングへ入ってくる。
(さぁ、宴の始まりだ)
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