『あとはチハルだけ。ユウト、やっちゃお~!』
伯父を落として勢いづいた姉は張りきっていた。
が、従姉はバカすぎてホントにあっけなかった。
伯父と話した次の週末、従姉からこちらに吹っ掛けてきた。
《いいかげん金払えよ。いつまで待たせんの?》
『いくら払えば…』
《だからあんたらが稼いだ金全部だって言ってんの!》
『私たち貰ったお金ゼロだから払わなくていいの?』
《はぁ?あんたバカ?貰う貰わないとか知らないし!稼いだ金で写真買えって言ってんの、わかる?》
ここで姉は伯父に見せた写真を出して従姉に渡した。
《なに?………あんたの写真もらってもしょうがないんだけど?》
『じゃあこれ…』
《…一緒じゃん!何枚渡す気?》
『次はこれ…』
《まとめて見せなよ!めんどくさい!》
『じゃあ全部ね、これでしょ…これに…これ…それとこれ……』
順番に見せていく写真をよく見もせず従姉はイライラしていた。
途中から顔が写っている写真や自分の部屋の写真もよく見もしないで流していた。
《で?これがなんなの?》
『よく見た?これとかこれとか……』
《はぁ……なんなの一体…………………………………え?》
『これとかよく見てほしいんだけど』
《え………な……えぇ??》
さすが親子だけあって同じ反応で笑ってしまった。
両手で写真を持って震える姿は伯父そっくりだった。
『じゃあ私も相談あるんだけど。この写真、買ってくれない?』
写真に落としていた目線を姉に向けた。
《ちょ……待って……》
『待たない。学校に持ってこうか?』
《え……待って……》
『待たない。買ってね?』
《……お金…ない…》
『うん、知ってる。それより自分の身体心配しないんだ?相手の男の事も』
《え?》
『知らない間にやられてんのにお金の心配してるし。相手の男ユウトじゃないからね?』
《…え………ウソ………パパ……?》
『あたり~!初めては大好きなパパでよかったね!伯父さんも気持ちよかったみたいだよ』
《ウソ…ウソ……ウソ……》
『写真たくさんあるけどどうしよっか?』
《…………どうすれば…》
『そっちの写真全部とこっちの写真全部、出しあって燃やそうか?』
無言で頷いて自分の部屋に行き、写真の入った箱を持って戻ってきた。
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