姉とのデートはいつも楽しい。それは世代が一緒で共通の話題も多いからかもしれないが、僕にとって一番身近な存在だったからだ。
「ねぇ、何考えてるの?」姉の笑顔をが迫って来るだけでキュンとなる
「みなみ、可愛いなって」
「もう、ノンったら、ナニよ急に、照れるじゃない」姉はストローをくわえて視線をそらす。カフェの窓際の席、道行く人たちには僕たちは恋人同士に見えるだろう
「ねぇみなみ、映画何見る?」久しぶりに二人で映画を観る予定だった
「あのねノン、私の部屋に行かない?」
「えっ?映画は?」
「もう、鈍感!」姉は頬を膨らませた
「どうしたの」
「ちょっと耳かして」僕は耳をよせた
「夕べ里帆さんとしたみたいにしてほしいの」姉は周りを気にしながら囁いた
「里帆さんに夕べのこと聞いたの」姉は笑顔でコクりと頷いた
「行こう」姉は立ち上がり、僕の手を引いた
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