そして、何事もなく1日が終わった
なにもない、ただ普通の日常だ
私はホッと胸を撫で下ろし、1日の最後にまた晩酌を始めた
"お父さんまた飲んでる!?"
息子のバカにするような声
"また飲み過ぎて、そんなところで寝ないでよ!"
耳にタコができるほど聞いたセリフ
飽き飽きしたセリフを蹴り飛ばそうと妻の方を振り返り罵声を吐こうとしたとき
妻と息子が意味深な表情で見つめあっていた
その姿に私は昨夜のことを思い出した
トイレに行くふりをし、息子の部屋へ入る
見たところはなんら変わったところない…しかし部屋に充満する異様な臭い私はそれがなにかを察した
枕に残る息子のものではない髪の毛とゴミ箱の中身…
私は何食わぬ顔でリビングに戻るとまた酒を飲み始めた
酔い潰れる様…そして今夜もなにかに期待してか…
そんな私を見て二人は笑っているような気がした
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