『トントン…』母が扉をノックします。緊張が高まります。『ん~?』と普段通りに返事をしました。
『入るよー。』と普段であれば扉が開くのですが、今日は開きません。仕方なく、扉に向かい『なに?』と聞きます。
返事がありません。こっちから扉を開けると、母が立っていました。
目を見ると、目が合い、ぎこちない笑顔が返ってきました。『いろいろ話しようと思って。』と言われ、母を部屋に招き入れました。
僕は先にベッドに腰掛けます。母は、居場所を探し、僕の机の椅子に座ります。
母が座り込むわずかな時間でしたが、頭の中はいろいろな思いが駆け巡ります。
座った母を見ます。気がつかなかったのですが、見たこともない紫系の厚手のガウンを着ていました。ドキドキします。
『お父さん、どう思う?』、母が先に口を開きましたが、頭の中をいろいろな事が回っている僕には意外な質問でした。
『どうって?』答えが浮かばず、すぐに母に返します。『女の人、連れてきたでしょ?どう思ったのかなぁ?と思って。』と聞き返されます。
『父さんも男だし…。』心にもない返事をしてしまいます。『母さんは?』と逆に聞いてみます。
『あんな人だったんだなぁ~と思って。所詮、あんな人なんよ…。』と複雑な顔をして答えました。その言葉を最後にしばらく沈黙します。お互いに、言葉が出なくなりました。
沈黙を破ったのは母でした。『あんな人やから、セックスも(長く)してないんよ。』真面目な母の口から『セックス』という言葉が出たのは衝撃的でした。
『そう…。』経験もないのに、大人ぶりそう答えます。その後、母が喋りましたが、母の口から出た『セックス』という言葉が頭の中で繰り返され、あまり聞いていません。
20分くらい話を聞いたでしょうか。『ひでくんに聞いてもらって、スッキリしたわ。』と母は立ち上がり出ていこうとします。
見送るつもりはありませんが、僕も立ち上がりました。扉の前で母が立ち止まりました。出ていくのを待ちます。すると、母は振り向きこう言いました。
『あっ、ひでくんは…おとこ…?』、不安定な母から出る意味不明な言葉が出ました。『おとこ?おとこなの?ねぇ?』母は執拗に迫ります。
目は真面目に訴えかけていました。『うんうん。』とあしらいます。
その瞬間でした。10センチ以上は小さな母に抱き締められました。小さいのに、やたらと大きく感じました。
両手は背中に回り、顔は僕の肩あたりに顔を埋めています。『よかったぁ~、おとこなんだよねぇ。アハハ。』とやはりおかしい。
しばらくこの状態が続きました。僕の両手はブラリ状態でしたが、恐る恐る母の背中に手を回し、しっかりとはいきませんが、形のうえでは抱き締める格好となりました。
僕も母の首筋あたりに顔を埋めてみます。抱き合うというのが、どういうのか確かめたかったのです。
しかし、残念ですが女の首筋ではなく、母の首筋でした。少し萎えます。それでも、頭を揺すり首筋に深く埋めてみます。『うぅ…』母の口から出た吐息にドキッとします。(今のが女の吐息なのか?)よくわかりません。
気がつくと、母は僕の肩から顔を出していました。さらに強く抱き締められていました。
僕も壊れはじめていました。母の首筋に唇があたり、時々軽く唇で母の首を咬むようになっていました。
抱き締められた母の腕の力が時々緩くなるのがわかります。母の片手がシャツをめくりあげて、背中に入って来ました。
背中を行ったり来たりし始めました。電流が走ります。もう片方の手がトランクスの中に。腰と片方のお尻を触っています。
母と少し距離を取りました。母の顔を見ると真面目な顔でこっちを見ていました。
けれど、僕の男スイッチが入ってしまいました。この女性とキスしたい。そう思ったのです。
ゆっくり顔を近づけます。『うまく出来るかなぁ?』と不安が駆け巡ります。まるでスローモーションでした。
顔を近づけて行き、真面目な顔の母の表情が変わらない。『出来るのか?』と思いながら、更に近づくと母の表情が一変、唇も受け入れ態勢になり、お互いの唇が重なりました。
初めてのキスの相手は母となりました。もちろん、そんなことを考える余裕はありません。
更に男スイッチが入って、唇を吸い始めます。しかし、ここでも女性の唇ではなく、母の唇でした。
なんだろう?この唇、よく知っている気がする…そんな残念な感覚です。それでも、しばらくキスが続きました。少し、余裕も出てきます。
お互いの唇が離れました。母を見るとビックリします。女の顔になっていたのです。息を整えながら、目が何かを言っています。
片腕を取られました。そのまま、身体でベットの方に押されました。僕は座り込みました。母はド近眼のメガネを取りました。
不細工ですが、メガネを取った方がまだ見れる顔です。母は取ったメガネを、枕元の棚の上に置きました。
そして、メガネと一緒にある物が置かれました。初めて見たのですが、それがコンドームであることはわかります。
そこで初めて『僕、今からセックスするんだ。』という現実に気がつきます。
『童貞…出来るのか…どうやるの…入れたい…気持ちいい…』いろいろ考えます。座ったまま、母を見上げました。ガウンの紐をほどき始めていました。
当たり前ですが、僕よりも余裕が感じられます。『大丈夫。待ってなさい。』そんな感じでしょうか。頼もしく見えます。
前が肌けました。厚手の黒のブラとパンティが見えました。パンティは少し小さめで、お腹が乗っています。
ガウンを取り、少したとんで置きました。母をあまり見ないで、落ち着こうと必死でした。
母が迫ってきました。そのまま、横に腰掛けます。一番に黒のブラが目に入ります。
ブラに隠れた胸は、少し前にお風呂で見たはずなのに、中を見たいという欲求にかられ、別物に思えました。
僕もますますおかしくなり、手で自分の顔を触りながら『初めてなんだけど…。』と言うつもりもない言葉を口にしていました。
『ん?』母が聞き返します。恥ずかしくて2回目は言えませんでした。
『うん。大丈夫。』母の口から出た言葉に少し安心します。
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