うなじを掴んでいる手にじわじわと力が入る。同時にアゴに掛けてる指にも力いれ、自分の股間に向けさせようとしている。か弱い抵抗など欲望を助長させるアイテムにしかならない。
異常に盛り上がった股間に母の小さな顔が、プルンとした唇が、あとわずかで埋め込まれようとしている。
俺は震えていた。何にだろう…絶望に…?恐怖に…?欲望に…?
警官…?怒り?母を辱しめているこの空間に!?
俺は バンッ と音をたててペンを置いた。
向かいの席で警官が「もう、下着を盗もうなんてバカな事を考えちゃ駄目だぞ。こんな可愛いお母さん悲しませるなよ!」と言いながら腕を伸ばし書類を引き寄せ「まぁ実被害もありませんし、眺めてただけで、あちらのご家庭も気付いてないでしょうから、今回は注意と言う事で」
母は座った姿勢のまま「ありがとうございます!息子にはよくよく言っておきます。本当に申し訳ありませんでした。」と頭をさげた。
俺もなんとく軽く頭をさげる。厳しい目付きで睨み付けながら「厳重注意だぞ!」と凄みを効かせてから
「ハハハハッ」と笑い
「さっどうぞお引き取り下さい」とドアの方へサッ、サッと手を降り促した。入り口で母は振り向き「ご迷惑をお掛けしまして、申し訳ございませんでした。失礼します。」と深々と頭をさげた。首もとが緩いシャツが必要以上に谷間を見せないように、さりげなく手を添えて。
母は乗って来た軽に乗り込むと、素早くシートベルトをしてキーを差し込みエンジンをかけた。横目で助手席の俺に目を向けると「貴史!シートベルト!」と不機嫌そうに言った。慌ててシートベルトをする間に、母は後ろを向いて警官にニ度程 頭をさげ、俺のシートベルトがカチャリと音がすると同時にウインカーを右に出し、身を乗り出して左右に頭を降って確認してから車を走らせた。
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